菅義偉官房長官は15日に安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会、いわゆる安保法制懇を開くことを語るとともに「この会合で、柳井俊二座長、北岡伸一座長代理らから懇談会の報告書が安倍総理に提出される予定だ」とした。
菅官房長官は「懇談会からの報告を受けて、直ちにNSC4大臣会合を開き、夕方から安倍総理が記者会見を行う」と述べた。
菅官房長官は「安倍総理は記者会見で政府としての検討の進め方の基本的方向性を示す予定だ」と述べた。そのうえで「政府としては、方向性を示したうえで、内閣法制局の意見も踏まえつつ、与党とも相談のうえ、対応を検討していく」とし「仮に憲法解釈の変更を行うことになる場合には閣議決定を行い、国会で議論いただく」と述べた。
憲法解釈の変更をめざす安倍政府と自民だが、一方で政府と自民党は公明党の理解を得られることが閣議決定の必須としており、公明党の理解を得られるよう、どこまで協議がつめられるかが最大の焦点になる。
また憲法解釈を変更して「事実上の解釈改憲」にならないのか、ノーベル平和賞の対象にさえなる戦争の放棄・戦力不保持という崇高な規定の「憲法9条」が時の政府の解釈で形骸化され、歯止めを失ってしまうのではないか。憲法の規定が時の政府により解釈変更することの是非を含め、国会の内外で議論が高まることが期待される。
安倍総理は憲法解釈で集団的自衛権の行使を一定条件の下でできるようにする方針だが、公明党がこれにどう対応するのか、政府・与野党協議の行方に特に注目しなければならない。(編集担当:森高龍二)