野田佳彦総理は10日、社会保障と税の一体改革関連法案の成立に伴う記者会見を行い、冒頭「ふたつのことをお詫びしなければならない」と冒頭で国民に侘びを入れた。
野田総理は「消費税を引き上げることは2009年の(政権交代の契機となった)マニフェストには記載していなかった」と開き直りとも受け取れかねないお詫びを行った。
また「中小零細企業など日々の資金繰りに大変苦労されているみなさん、また、家計のやりくりで大変苦労されているみなさんにも等しく負担をお願いする法案であった。心苦しいことであった」と説明。
そのうえで、それでも「お願いするしかなかった」と弁明にも似た説明を続けた。野田総理は「社会保障の安定財源を早急に確保し、これを支えていかなければならない状況にある」とした。国民皆保険、介護保険など「誰でもどこかで社会保障の恩恵に浴さなければならない運命だ」と述べた。
野田総理は「社会保障費は毎年1兆円規模で膨らみ続けている」とし、その財源として消費税の引上げを行ったこと、「引上げ分はすべて社会保障費にあてることを約束する」と述べた。
また、日本の信用を保つために財政の健全化に努める必要があることを述べた。また、「決断しなければならないときに決断する政治を行うことこそ最大の政治改革だ」と社会保障と税の一体改革関連法案を成立させたことの正当性を強く主張した。(編集担当:森高龍二)