日本共産党の志位和夫委員長は安倍晋三総理が集団的自衛権に関する政府としての基本的方向性を示すための今月15日の記者会見で「日本の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるとき、集団的自衛権行使は許される」との安保懇の提言について「従来の政府の立場を踏まえた提言」と表明したことに「 嘘を言ってはいけない。これまで政府は日本への武力攻撃の発生を自衛権発動の第1要件としていた。そこを大改変している」とした。
また集団的自衛権の限定的行使容認に反対している野党や世論に安倍総理が「(集団的自衛権行使を容認すれば)日本が再び戦争をする国になるといった誤解がある。しかしそんなことは断じてあり得ない」と記者会見で語ったことに対しても「嘘を言ってはいけない」と批判した。
志位委員長は「そもそも、首相が容認しようとしている集団的自衛権行使とは、日本に対する武力攻撃がなくても、他国のために武力の行使をする=『海外で戦争をする』ということではないか」と指摘。
また、安倍総理が「他国の戦争に巻き込まれるということは60年安保改定のさいにも言われたが、そうならなかったではないか」と会見で述べたことについても「 ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争。日本は安保条約のもとで、米国の無法な戦争の根拠地とされてきたではないか。この歴史の事実を否定するのか」と批判した。(編集担当:森高龍二)