ヤマハ発動機が、FIシステムを採用した115ccエンジン搭載の新型「JUPITER Z1」(ジュピター・ゼットワン)をインドネシア市場に導入すると発表、既に7月末より発売されている。本年2月に同市場に導入したオートマチックモデル「Mio J」、また4月に導入した「SOUL GT」同様、同社の中期成長戦略「アセアン二輪車における商品力・収益力向上」の一翼を担う製品で、インドネシア国内で年間24万台の販売を計画している。
「JUPITER Z1」は、優れた走りの性能と洗練されたデザインを備える現行モデル「JUPITER Z」の基本性能を継承・進化させるとともに、FIシステムの採用などで燃費を約20%向上。また、滑らかな走行フィーリング、レスポンスの良さなど優れた走行性能を楽しめるモデルで、車体外観も一新を図り、スポーティで上質感あるスタイルとなっている。
東南アジアをはじめとする新興国において、需要が減速している二輪車。8月に発表されたヤマハ発の第2四半期決算でも、アジア・中南米・中近東・アフリカを合算した新興国カテゴリの総需要の年間予想は昨年比4%減の5200万台、同社の年間出荷予想も11%減の約600万台としているなど、順調とは言い難い状況にある。中でもインドネシアはローンの頭金規制の影響等があり需要が減速。上期の実績では、2011年は165万台であったものが2012年は131万台へと減少している。早急な立て直しが求められる中、今回の新製品発売をその為のターニングポイントと出来るのか、注目が集まるところであろう。