東北初のメガソーラーが稼働開始 想定年間発電量は一般家庭の約1400世帯分

2014年05月30日 11:43

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LIXIL須賀川SOLAR POWER。太陽光発電出力は約6.35MW、想定年間発電量:約7800MWh/年で、これは一般家庭1年間の約1400世帯分である。

 日本各地でメガソーラーの建設が相次いでいる。太陽光発電は次世代再生可能エネルギーの最右翼として期待がかかる。そして、今回、東北地方で初のメガソーラーが稼働開始する。

 総合住生活企業である株式会社LIXILは26日、東北地方では初となる太陽光発電施設「LIXIL須賀川SOLAR POWER」をLIXIL須賀川工場(福島県須賀川市)内に建設、 2014 年5 月より本格的に稼動を開始すると発表した。

 LIXILでは、2013年1月に経済産業省の再生可能エネルギー固定価格買取制度(全量買取制度)の設備認定を受け、 昨年7月より、LIXIL須賀川工場の遊休地を活用し「LIXIL須賀川SOLAR POWER」の建設を進めてきた。

 同施設は、最大で約6.35MWの発電を行い、想定年間発電量は約7800MWh/年(一般家庭1年間の約1400 世帯分)となる。これは須賀川市世帯数の約5%に相当する。年間CO2排出削減量は約4200t/年(CO2換算係数 東北電力(株)2011年度実績値)。発電した電力の全量は東北電力に売電される。
 
 太陽電池の種類は、シリコン系多結晶型。モジュールは太陽電池モジュール2万1912枚(サンテック製)、太陽電池架台は483アレイ(LIXIL製、アルミソーラー架台)。パワーコンディショナは500kW×11台、高圧変圧器は500kVA×11台である。

 また同施設には、メガソーラーを一望できる展望台を併設した管理棟が備えられており、 今後、学校や企業、自治体などの見学者を受け入れ、普及啓発活動を展開していく予定。

 同社の太陽光発電施設は、すでに2011年2月からLIXIL有明工場(熊本県玉名郡)とLIXIL岩井工場(茨城県坂東市)に、それぞれ県内最大の3.75 MWの太陽光発電施設を稼動させており、今回で3番目の太陽光発電施設となる。

 LIXIL 須賀川SOLAR POWERは、建設地は株式会社LIXIL 須賀川工場内未活用地/福島県須賀川市前田川扇町1番地。施設対象面積は約9万8000m2。

 太陽光発電協会(JPEA)の統計によると、2012年の日本における太陽電池出荷量は4371万274kWとなっている。10年前の1992年には171万96kWなので、10年で約250倍に拡大している。地球温暖化の問題に加え、東日本大震災を契機にエネルギーを取り巻く環境は大きく変化している。太陽光発電はますます重要度を増しているといえる。(編集担当:慶尾六郎)