またひとつメガソーラーが誕生した。今回大分県で竣工したメガソーラーの発電出力は82MW、年間予想発電電力量は一般家庭約3万世帯分に相当する8700万kWhと国内最大規模だ。
日立製作所<6501>は23日、丸紅<8002>の子会社である大分ソーラーパワー株式会社より2012年11月に受注した国内最大規模のメガソーラー発電所「大分ソーラーパワー」が、このたび竣工し、竣工式が行われたと発表した。
今回竣工した大分ソーラーパワーは、大分ソーラーパワーが大分県大分市に新設したもの。発電所の敷地面積は105ヘクタール、発電出力は82MW、年間予想発電電力量は一般家庭約3万世帯分に相当する8700万kWhだ。日立は、本システムの設計・調達・製造・据付・調整を一括して担当した。発電出力が82MWのメガソーラー発電システムは、国内最大規模となるという。
日立は、今後、大分ソーラーパワーと20年間の長期保守契約を締結している。保守サービスでは日立のデータセンターを活用した24時間遠隔監視サービスにより、運転情報レポートなどを提供する。障害発生時にも迅速に対応する。また、通常の監視技術では警報が発生しないレベルの劣化や故障についても、日立の中央研究所が開発した太陽光モジュール故障監視アルゴリズムにより故障検出感度・確度を高めることで検出することが可能となるとしている。
このシステムの建設は、工期遅延を防ぐため、これまで培ってきた大型プラント建設ノウハウを結集した現地工事管理システムを活用した。この管理システムを用いることで建設に使用する資材や作業工程の管理を厳密に行ったという。また、太陽光発電所の基礎工事においては日立として初めて、型枠を設置しないコンクリート連続打設工法(スリップフォーム工法)を採用した。
晴れの日から曇りの日まで幅広い日射状況で高い発電効率を実現する日立の高効率パワーコンディショナー(容量500kW、直流入力最大電圧660V、最大効率98.0%)を使用。さらに、待機電力を抑えた効率の高いアモルファス変圧器を組み合わせることで、快晴の日が少ない日本の天候にも対応し、さらなる発電量増加を図る方針だ。(編集担当:慶尾六郎)