メガソーラー建設ラッシュ 出光が門司に続き姫路に発電所稼働開始

2014年03月13日 08:30

メガ

姫路発電所。発電出力は10MW。出光にとっては門司発電所に続く2件目のメガソーラーとなる。

 早急な再生可能エネルギー確保が叫ばれる今、メガソーラー(太陽光発電所)の建設ラッシュが続いている。太陽光発電は、再生可能エネルギーの中でもメンテナンスや発電機器の設置が容易なことから、注目を集めている。国内では、京セラ、シャープ、三洋電機、三菱電機、パナソニックなどの家電系メーカーやソーラーフロンティアなどのエネルギー系やソフトバンクなどの通信系企業まで運営に乗り出している。

 出光興産<5019>は11日、兵庫県姫路市で4日からメガソーラーの運転を開始したと発表した。メガソーラーとは一般的に1MW以上の発電量の太陽光発電所のことをいう。この発電所は出光にとって、門司発電所に続く2件目のメガソーラー運営となる。13年4月から姫路市の旧兵庫製油所跡地において、メガソーラーの建設を進めていたが、施設が完成し、3月4日から運転を開始した。発電出力は10MW、敷地面積は21.7万m2。関西電力に売電する。

 出光興産は日本のエネルギーベストミックスの構築および国産資源確保に貢献すべく、引き続き、再生可能エネルギー事業の拡大に取り組んでいく方針。同社の遊休地を活用した再生可能エネルギーへの取り組みとしては、地熱発電の出光大分地熱滝上事業所(蒸気供給:出光は蒸気供給のみ)で九州電力が27.5MW発電中。風力発電では、出光グリーンパワーに売電している二又風力開発が51MW発電中だ。また、木質バイオマス発電では、土佐発電所が15年4月から6.25MWで発電開始する予定だ。

 政府は2008年から各地での太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入政策を進めている。また、11年の福島第一原発事故を機にさらに開発は加速。12年には非住宅用・発電事業用の太陽光発電、風力発電、地熱発電、中小水力発電、バイオマス発電で発電した電力の全量について、政府が決定した価格で買い取ることを電力会社に義務づける「全量固定価格買い取り制度(FIT:Feed-in Tariff)」も開始されている。

 ただし、現時点では家庭用として導入するには初期費用が数百万円に及ぶため、まだまだ普及にはさらなる施策や取り組みが必要だ。(編集担当:慶尾六郎)