カジノ解禁間近か? コナミがカジノ施設への投資子会社設立

2014年05月29日 20:27

20140531_03photo

世界初のマルチステーション超大型カジノ機「Titan 360」 。はたして、日本でカジノが誕生するか?

 日本でのカジノ解禁が現実味を帯びている。国際観光産業振興議員連盟(IR議連、カジノ議連)の細田博之自民党幹事長代行らは、2013年12月にカジノ解禁を含めた特定複合観光施設(IR)を整備するための推進法案を臨時国会に提出した。いったん審議入りすれば秋の臨時国会で成立する可能性は十分にあるという報道もある。

 カジノは経済効果や日本をより海外にアピールするというメリットはあるものの、やはり、ギャンブルであるため道義的な問題や治安の問題もあり、もちろん反対の声が多い。しかし、すでに準備は始まった。コナミ<9766>は、28日開催の取締役会において、日本版カジノ法案(IR推進法案)の国会での成立に合わせて、日本におけるカジノ施設への投資を目的とした子会社を設立することを決議したと発表した。

 新設会社は、名称は「コナミゲーミングジャパン株式会社(KONAMI GAMING JAPAN Corporation)」で、設立日はIR推進法案の国会通過後だという。本店所在地は、東京都港区赤坂9丁目7番2号、事業内容は日本におけるカジノ施設投資。株主はコナミ100%。

 同社は、すでに、米国のラスベガスをはじめ全世界で365のライセンスを取得し、世界市場に向けてカジノ機器、およびカジノマネジメントシステムの開発・製造・販売・サービスを行っている。

 まず、1996年11月、豪州に現地法人 Konami Australia Pty Ltd.(コナミ・オーストラリア)を設立した。1997年1月には米国に現地法人Konami Gaming, Inc.(コナミ・ゲーミング)を設立。同年10月には豪州カジノ機器市場へ参入した。そして、2000年1月には世界最大規模の米国カジノ機器市場へ日本企業として初めて参入した。

 2005年6月米国ネバダ州ラスベガスにカジノ機器の新社屋完成、2013年10月には米国ネバダ州ラスベガスでカジノ事業・第2工場の起工式を実施した。そして、今回、いよいよ日本での事業開始となる。また、同社は、カジノ産業の発展に寄与することを目的に、ネバダ大学・ラスベガス校と産学連携を行っており、最近では、2014年2月に250万ドルの寄付を決定。この寄付金は、ホスピタリティ学科の新学科棟の建設資金に充てられるという。

 同社の広報部では「法案が通ることを前提に準備を進めている」とコメントしているが、いずれにしろ、物議をかもすことは間違いないだろう。(編集担当:慶尾六郎)