【日経平均】49円安で7日ぶり反落でも5月はプラスの月

2014年05月30日 20:59

 29日のNYダウは65ドル高の高値引けで反発。NASDAQは22ポイント上昇。S&P500は10ポイント上昇で史上最高値更新。アメリカの1~3月期の国内総生産(GDP)改定値は速報値の0.1%増から1.0%減に下方修正され、マイナス成長は2011年1~3月期以来。市場予測を下回っても大寒波の影響は織り込み済みで、むしろ個人消費の上方修正を好感された。共同通信が、ソフトバンク<9984>傘下のスプリントによるTモバイルUS買収をドイツテレコムが容認と報じ、スプリント株は2.61%上昇、TモバイルUS株は1.34%上昇、ソフトバンクのADR(米国預託証券)は東証終値比で99円上昇した。30日朝方の為替レートはドル円が101円台後半、ユーロ円が138円台前半で、アメリカの長期金利は2.5%を割ったままだった。

 月末の金曜日で取引時間前に国内の経済指標がまとめて発表された。4月の全国消費者物価指数(CPI)は3.2%上昇だが消費増税分を除く正味は1.5%程度とみられる。5月の東京都区部消費者物価指数(CPI)は2.8%上昇。4月の完全失業率は3.6%で3月と同率。有効求人倍率は1.08倍で3月から0.01ポイント改善。4月の家計調査の実質消費支出は3月の駆け込み消費の反動で4.6%減。4月の鉱工業生産指数速報値は2.5%減で、いずれの指標もほぼ市場予測通りだった。

 シカゴCME先物清算値は14735円。取引時間前の外資系証券の売買注文動向は買い越し。日経平均は25.94円高の14707.66円と14700円に乗せて始まる。TOPIXもプラス。午前9時2分に14697円まで下げ、そこから9時8分の14741円まで急上昇。その後は上下の振幅がだんだん小さくなり、10時台は14700~14720円の範囲におさまる。10時20分すぎから一段高で14720円台に乗せた。

 ところが11時台、円高進行とともに日経平均はマイナスに落ちズルズル下げ続ける。麻生財務大臣が法人税率引き下げには「恒久的に補う代替財源が必要だ」と財務省の立場を代弁する発言をしたためで、自民党税調の野田毅会長の前日の発言「2015年度からの法人税率引き下げは財源確保が条件」とそれほど変わらないニュアンスだが、大臣の発言で利益確定売りの金曜日でもあり高値警戒感を持つ勢力が食いつき、11時27分に14591円と日足一目均衡表の「雲」の中に落ち、前引は14601円。TOPIXも1200を割った。

 後場はマイナス圏の雲の中から再開。すぐに雲を抜けて14600円台に乗せ、1時台には14620~14650円のレンジで小動きするが、前日は下値をサポートしてくれた200日移動平均線が寝返ってレジスタンスラインと化し上値の頭を叩く。それでもTOPIXは1200円台に戻した。2時に4月の新設住宅着工戸数が発表されたが3.3%減で2ヵ月連続の前年割れ。月末のドレッシング買いなのか日経平均は2時台前半にプラス圏まであと少しに迫るが、後半はズルズル14610円近辺まで下げ続ける。大引けでMSCI標準インデックスの入れ替えが行われ、投資信託など約700億円の資金流出観測もあったが、売り手があれば買い手もありで安値引けにはならなかった。

 大引けで少し上昇し49.34円安の14632.38円で7営業日ぶりに反落。4勝1敗、前週末23日の終値から170.21円上昇して今週の取引を終えた。5月の取引も終了し、4月30日の終値14304.11円から328.27円上昇し、「セル・イン・メイ」に逆行し5ヵ月連続のマイナスを回避。今年初めてプラスの月になった。日中値幅は150円。TOPIXのほうは+0.73の1201.41で元気に7日続伸。売買高は27億株、売買代金は2兆3747億円で5月7日以来の2兆円超えでも、MSCI入れ替えという特殊要因による追い風参考記録にすぎない。

 東証1部の値上がり銘柄は815、値下がり銘柄は834でほぼ拮抗。値動きなしが160もあった。33業種別騰落率は上昇14業種、下落19業種。プラスセクター上位はゴム製品、電気・ガス、情報・通信、石油・石炭、輸送用機器、その他製品など。マイナスセクター下位はパルプ・紙、非鉄金属、証券、ガラス・土石、その他金融、金属製品などだった。

 日経平均採用225種は値上がり74銘柄、値下がり137銘柄。プラス寄与度1位はTモバイル買収に光明が差し東京市場でも買われていたソフトバンクで+13円、2位はKDDI<9433>で+9円。マイナス寄与度1位はファーストリテイリング<9983>で-16円、2位はファナック<6954>で-6円だった。

 メガバンクはみずほ<8411>値動きなし、三菱UFJ<8306>4円安、三井住友FG<8316>3円高とまちまち。証券セクターが悪く野村HD<8604>は11円安、大和証券G<8601>は2円安。トヨタ<7203>は高値引けの98円高、ホンダ<7267>は29円高、日産<7201>は8円安、富士重工<7270>は16円高、マツダ<7261>は1円安。ソニー<6758>は9円安、シャープ<6753>は2円高、NEC<6701>は2円安、パナソニック<6752>は3円安、2017年3月期で今期見通しの35%増の営業利益2500億円目標の中期経営計画を発表した富士通<6702>は13円安、東芝<6502>は4円高。自動車大手も電機大手も高安まちまちだった。