3連休明け27日のNYダウは69ドル高で4営業日続伸。NASDAQ総合指数は51ポイント高で続伸。耐久財受注額が前月比で0.8%増で市場予測の0.5%減を良い方に裏切った他、消費者信頼感指数が前月比1.3ポイント増で2ヵ月ぶりに上昇と経済指標が後押しし、モメンタム銘柄もおおむねプラス。食品業界で大型M&Aのニュースがあり、アストラゼネカ買収をあきらめたファイザーも0.4%上昇した。28日朝方の為替レートはドル円が102円近辺、ユーロ円が139円近辺。ユーロが安くなった理由はウクライナ東部のドネツクの空港の熾烈な奪いあい、市街戦で死者の山が築かれたこと。さくらんぼの実る頃の「血の週間」で、名もなき若者は人知れず死んでいき、政治家は生きて物を言う。
シカゴCME先物清算値は14680円。取引時間前の外資系証券の売買注文動向は買い越し。平和な日本の日経平均は10.41円高の14646.93円で始まる。今年に入ってから日経平均の5日続伸はなく、リーチがかかるとそれを意識したのか乱高下し、午前9時台はマイナス圏の14610円とプラス圏の14670円の間でほぼ2往復する。上値は200日移動平均線の14650円を超え、下値14608円は日足一目均衡表の「雲」の上限14598円に近い。10時台になるとプラス圏小幅高で安定し、上海、香港市場が序盤プラスで始まると再び14670円にタッチするが11時台には上値を抑えられて、前引は14643円だった。
後場は午後0時台のうちに急伸して14700円にタッチする。1時台も何度もタッチし、2時33分には14717円の高値を取ってこのまま14700円台で終われるかと思いきや、終盤の大引け直前、前日と同じように先物主導で押し下げられた。それでも終値は34.43円高の14670.95円で今年初の5日続伸を達成した。テクニカル的には移動平均線の5日線が25日線、75日線をゴボウ抜きしたが、終値が最上位に位置する200日移動平均線だけでなくボリンジャーバンドの「25日移動平均+2σ(第2標準偏差)」のラインも超えていて高値警戒感につながったようだ。日中値幅は109円。TOPIXは+3.06の1198.17で終値1200の大台乗せはお預け。売買高は19億株、売買代金は1兆7898億円だった。
値上がり銘柄は全体の54%の993、値下がり銘柄は661で上昇銘柄が優勢。プラス業種は21、マイナス業種は12。値上がり率上位セクターは水産・農林、建設、保険、金属製品、その他金融、鉱業など。値下がり率下位セクターは不動産、海運、石油・石炭、鉄鋼、パルプ・紙、その他製造などだった。
日経平均採用225種は値上がり117銘柄、値下がり93銘柄。プラス寄与度1位はファーストリテイリング<9983>で+8円、2位はKDDI<9433>で+7円。マイナス寄与度1位は三井不動産<8801>で-6円、2位はファナック<6954>で-5円だった。
メガバンクはみずほ<8411>値動きなし、三菱UFJ<8306>4円安、三井住友FG<8316>19円高と三者三様。野村HD<8604>は3円高。ノンバンク勢のアイフル<8515>は売買高1位、売買代金6位。22円高で年初来高値更新と存在感を示した。自動車大手はトヨタ<7203>が28円高、ホンダ<7267>が43円安、マツダ<7261>が4円高、富士重工<7270>が28円安とまちまち。電機大手もソニー<6758>が31円安、東芝<6502>はクレディスイスが目標株価を引き上げて売買高3位、売買代金8位と買われ8円高、日立<6501>が4円安、NEC<6701>が6円高とまちまちだった。
通信大手はNTT<9432>が81円高、KDDIが100円高、ソフトバンク<9984>が48円高と揃って好調だったが、それ以上に快調だったのが建設セクター。ゼネコン大手の大成建設<1801>はシティGがレーティングを引き上げ、売買高8位、売買代金14位に入り17円高。大林組<1802>は22円高。清水建設<1803>はメリルリンチがレーティングを2階級特進させたのが効いて35円高。鹿島<1812>はシティGがレーティングを引き上げ、売買高12位に入り10円高。その4銘柄とも年初来高値を更新した。売買高ランキングでは11位に4円高の三井住友建設<1821>、値上がり率ランキングでは10位に17円高の熊谷組<1861>、11位に18円高の鉄建<1815>が入っていた。