泥沼の戦争に引き込まれる 機雷掃海

2014年06月16日 17:53

 社民党の吉田忠智党首は、安倍晋三総理が集団的自衛権行使事例に「機雷掃海を視野に入れ与党でしっかり協議頂きたい」と指示していることに「戦争状態の中で、海上の機雷除去を行うということは明らかな戦闘行為」とし、「そのことによって泥沼の戦争に引き込まれることを想定していないのか」と強く非難した。そのうえで「限定容認などあり得ない」と憲法解釈の変更に改めて強く反対の姿勢を示した。

 自民党の石破茂幹事長は「国民生活を根底から覆す蓋然性が高いという評価がされれば認められる」と機雷掃海も含めて、政府がさきに示した8例はすべて可能との考えを示している。

 公明党は安倍総理が機雷掃海に参加できるよう与党に検討を指示した際「海外から石油や食料が入ってくることは死活的に重要」と理由にあげていることに「石油は備蓄もある。機雷がまかれただけで国民の生命が覆されるおそれがあるのか」と慎重な姿勢。

 与党協議の高村正彦座長が示した自衛権発動の3要件のなかの「国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがあること」の文言の「おそれ」については時の政権によって解釈に幅が出過ぎる危険性が高く、より限定的にする必要も言われている。

 今国会会期中の閣議決定を安倍総理と自民は目指しており、20日に向けて、自公協議がより活発になる。(編集担当:森高龍二)