まだまだその影響は根強く残っているものの、しかし徐々にではあるが回復傾向がみられはじめた消費税増税前の駆け込み需要に伴う反動減。だがその影響から完全に抜け出せる日は、まだもう少し先のこととなりそうだ。日本フランチャイズェーン協会が発表した
月の既存店売上高によれば、それは既存店ベースで前年同月比0.8%ダウンの7393億円であり、2ヶ月連続でのマイナスとなったことが分かった。
20日、日本フランチャイズチェーン協会が、5月の「コンビニエンスストア統計調査月報」を発表。既存店売上高は前年同月比0.8%ダウンの7393億円という結果であった。しかし、4月の前年同月比2.2%ダウンよりは、その下げ幅は縮小された。
消費税増税前の駆け込み需要により急増したたばこの買い置き需要が、反動減となって大きく影響したとみられている。しかしそれ以外の品目、コンビニエンスストアの店頭で提供されるコーヒーの販売や、また5月は晴れの日が多く、真夏日を記録したこともあって「アイスクリーム」や「冷やし麺」などの夏物商品の販売は好調に推移した模様。こうしたたばこ以外の品目においては、前年を上回る水準にまで回復しようとしているという。
そのほか、5月の来店客数は前年同月比0.1%ダウンの12億7063万人、平均客単価は前年同月比0.7%ダウンの581.8円であった。また店舗数は全店ベースで前年同月比5.3%アッポの5万480店という結果であった。
こうしたコンビニエンスストア業界以外でも、反動減の影響を受けて業績が落ち込んでいる業界はある。たとえば百貨店業界がそうだ。5月の全国百貨店の売上高は前年同月比4.2%ダウンと、4月の12.0%ダウンからはその下げ幅を大きく縮小させたものの、2ヶ月連続での前年割れとなった。
消費税増税前の駆け込み需要に伴う反動減の影響がいつまで続くのかは分からないが、しかしその下げ幅は確実に小さくなってきており、回復の兆しを感じることができる。その影響から完全に抜け出せるまで、各業界ともにもうしばらく我慢の時期が続きそうだ。(編集担当:滝川幸平)