大阪では、観測史上最速でニイニイゼミが鳴き始めたと報じられた今年の夏。すでに夏バテ気味という人も多いのではないだろうか。夏バテの原因は、食欲の減退。暑さで食欲がなくなると、エネルギーや栄養素が不足しがちになる。すると、神経や筋肉の働きも鈍くなってしまうので、疲れがどんどん溜まっていく。これが夏バテの正体だ。
夏バテを防止するためには、何よりもまず、栄養補給をすることだ。しかし、食べられないのだから仕方がない。そこで、飲み物から栄養を摂ったり、飲み物を飲むことで食欲を引き出す方法が考えられる。たとえば、夏の定番「麦茶」には豊富なビタミンCが含まれているほか、血流を改善したり、抗酸化作用があることが分かっている。漢方の考え方でも、大麦には火照った身体を冷ます働きがあるとされているので、夏バテしているときに飲むことで、食欲の改善も期待できるだろう。最近では、ノンカフェインであることで
女性を中心に麦茶人気が高まっており、伊藤園の「健康ミネラル麦茶」やアサヒ飲料の「六条麦茶」などの先行品をはじめ、サントリーフーズの「GREEN DA・KA・RA」ブランドからも「やさしい麦茶」が発売されるなど、密かなブームとなっている。
また、江戸時代から親しまれている夏バテ防止のドリンクといえば「甘酒」だ。甘酒といえば、寒い冬に飲むもののイメージが強いが、実は俳句では夏の季語になっている、れっきとした夏の飲み物。甘酒は米麹を発酵させたものだが、この麹菌が繁殖するときに、ビタミンB1、B2、B6、パントテン酸などの天然型吸収ビタミン群が形成され、米麹の中に蓄積される。江戸時代の人にそこまでの詳しい知識はなかっただろうが、それでも甘酒は、古くから総合栄養補助食品として日本人に愛されてきた飲み物だ。とはいえ、今の世の中、なかなか夏場に甘酒を手に入れることは難しい。
そこで夏の健康維持のため、手軽に夏バテ防止ができると注目されているのが、はちみつ系飲料だ。はちみつの栄養成分や健康効果は言わずもがなだが、とくに夏場のドリンクとしては、レモンなどの柑橘系のフルーツとあわせたものが、飲みやすくて人気を集めている。はちみつ系の清涼飲料といえば、サントリーの「はちみつレモン」が有名だが、はちみつの栄養成分をより求めるならば、専門業者のはちみつ飲料がお勧めだ。
「はちみつ」といえば、創業以来65年以上、はちみつやローヤルゼリーなどミツバチ産品を扱う株式会社山田養蜂場。同社では、国産の柚子とクセがなくまろやかなアカシア蜂蜜を合わせた「ゆずハニードリンク」を販売し、同社ドリンク部門でナンバーワンの人気を誇っているが、先日、同商品のラインナップに持ち運び便利な個装粉末タイプ「まるごとしぼり ゆず&はちみつ(粉末タイプ)」が登場した。
粉末タイプでスポーツドリンクなどでよく見かける1杯分ずつの個装タイプになっており、仕事場や旅行先、運動時の水分補給など、様々なシーンで活用できそうだ。はちみつを手軽に持ち歩けるなんて、なんとも便利な世の中になったものだ。
まだまだ今年の夏は始まったばかり。梅雨が明けると本格的な暑さが到来する。せっかくの夏をどんよりと憂鬱な気分ですごすことのないよう、今の内から夏バテ対策には充分心掛けたいものだ。(編集担当:藤原伊織)