最近ではスマホのアプリなどを使って、名刺を電子データ化して保存する人が増えている。紙の名刺は整理にも不便で、置き場所にも困る。データ化したあとは捨てるしかないのなら、食べられる名刺の方が良い。クッキーの名刺や、生のりんごの名刺、落花生の名刺などがある。
名刺はサラリーマンの必需品だが、大量にかさんだ名刺の整理は大変だ。Sansanが415名のビジネスマンを対象に2014年3月に行った名刺管理アプリに関する意識調査によると、80%以上の人が名刺管理の必要性を感じていることが分かった。最近ではスマホのアプリなどを使って、名刺を電子データ化して保存することができるようになっている。12年2月から利用できるようになった名刺が管理できるアプリEightは、13年には50万人もの利用者を獲得した。スマホの写真機能を用いて画像を保存、アプリが名刺の形を認識して自動修正し、テキストデータにしてくれる。電子データ化にかかる時間はわずか数秒だから、とても手軽だ。名刺スキャン代行サービスを行う企業も多く存在し、自分でデータ保存するのが面倒だと言う人にはありがたい存在だ。
電子データ化したあとは、シュレッダーにかけられゴミとして捨てられる運命の紙の名刺だが、胃袋におさめられるエコな名刺はいかがだろうか。
東京都の創作菓子店シリアルマミーが作るのはクッキーの名刺だ。手持ちの名刺を、そのままクッキーに転写することができる。クッキーは割れにくいように通常のものよりも固めに焼きあげており、良質な材料にこだわった手作りということで、味も申し分ない。価格は1枚あたり税抜き200円で、別途加工代として500円かかる。注文は1枚から可能で、インターネットからも申し込める。保険の外交員が顧客に配ったり、講演会などで挨拶に使う医師もいるようだ。
長野県のJA須高では、青年部の取り組みでりんごの表面に特殊シールを貼り、りんご名刺を作った。愛知県名古屋市の「ありがとう」は、落花生に社名や名前、電話番号を刻印し、一瓶に150個の落花生を詰めて販売している。落花生に店名を入れ、箸置きなどに利用する居酒屋もあり、評判は上々のようだ。インパクトのある一味違った名刺は、相手に強烈な印象を与え、会話も弾むことから、交渉事にも良い流れを生んでくれるかもしれない。(編集担当:久保田雄城)