活用用途の幅を広げるMFP活用ソリューション

2011年03月10日 11:00

 大塚商会、ジャストシステムおよびサイオステクノロジーは、紙文書を編集可能なPDFへ変換するMFP活用ソリューションを開発した。

 変換されたPDFファイルは指定されたパソコンのフォルダに登録され、PDFソフトで、すぐに編集作業やセキュリティ設定などが行える。複合機とPDFソフトを連携させることで、今まで個々で行っていた作業を一連の作業として実施でき、PDF変換、編集にかかる工数を軽減。これにより、文書の閲覧用としてのPDFだけではなく、取引先との間の編集作業といった場での利用も手軽に行うことができ、PDFの活用の幅を広げるという。

 同ソリューション開発に際し、大塚商会の多くの複合機導入実績から得た活用ノウハウを元に、MFP(複合機)のスキャナ機能を利用して紙文書をPDFに変換するサイオスのソフト「Quickコンバート」とジャストシステムのPDFソフト「JUSTPDF2(作成・編集)」の連携を3社共同で実現。大塚商会がMFPと組み合わせて販売、導入支援を行い、初年度は300社への導入を目指す。

 大塚商会が提供する導入支援では、ユーザーの環境や業務に合わせた運用方法を検討し、電子化の具体的な作業の流れを提案。その上で効率よく電子化し、電子データの有効活用を支援するという。同ソリューションで電子化したPDF文書は、背景に「社外秘」「回覧」「コピー」などのすかし文字の挿入や、閲覧パスワードや印刷制限などのセキュリティ設定が可能なので、情報漏えい対策をしながら、文書の共有が行える。また、閲覧したいページにジャンプできる「しおり」機能、付箋紙のようにメモ書きをする「ノート」機能により、文書の確認や修正を共同で行う場合でも作業をスムーズに進めることができる。

 また、リコーは、デジタルMFP(複合機)「imagio MPシリーズ」とPCをウィジェットで通信するソリューション「App2Me」のウィジェット第一弾を昨年1月から国内向けに提供している。

 「App2Me」は、MFPを有効活用する機能やクラウド上のさまざまなサービスと連携させる機能をウィジェット形式で提供するソリューション。利用者は「App2Me」ウィジェットサイトから個人のPCやスマートフォンなどIT端末に「App2Me」ウィジェットをダウンロードするだけで、ウィジェットが提供する様々な機能を利用することが可能になっている。例えば、「App2Me」対応のMFPがある場所であればどこでも、自分専用の設定で を簡単に活用することができるという。また、「App2Me」とクラウド上のアプリケーションとの連携により、MFPで文書をスキャンするだけで、電子データとしてクラウド上のデータ保管場所に自動的に保管するといったことも可能となる。

 提供を開始しているのはMFPのスキャン、プリントなどの機能を簡単操作で利用できるウィジェット。通常、利用者が専用サイトからPCにダウンロードして利用するが、PCとMFPを通信させる環境として必要なソフトウエアも同時に提供しているという。