東芝が白色LED素子の量産ラインを構築し10月から量産開始

2012年07月26日 11:00

 東芝が、LED照明や液晶テレビのバックライトなどに利用される白色LED素子の量産を開始すると発表。白色LED素子の量産ラインを、ディスクリート製品の量産拠点である加賀東芝エレクトロニクスの200mmウェハー対応の製造棟内に構築し、今年10月から量産を開始する。

 近年、白色LEDは低消費電力、長寿命という特性により照明や液晶テレビのバックライト向けなど、様々な用途での使用が拡大しており、白色LED素子の市場規模は2011年度の7000億円から2013年度には1兆円になると予測されている。こうした中、東芝は、シリコン基板上にガリウムナイトライドを結晶成長させるGaN-on-Silicon技術を使用したLEDチップの開発を進めており、今年1月からは、米国の白色LED製品メーカーであるブリッジラックス社と白色LED素子を共同で開発。ブリッジラックス社の結晶成長技術とLEDチップ構造に、東芝の製造技術を組み合わせることで、最高で614mWの光出力を実現したチップの試作に成功している。この成果を生かし、白色LED素子の量産を開始するという。

 消費者としては、こうした最先端技術が搭載された機器がどれくらいの価格で手元に届くのかが一番気になるところであろう。まずは、どういった商品に搭載されて市場に登場するのか、注目が集まるところであろう。