原発再稼働でも党内統率力のなさを露呈

2012年07月23日 11:00

 鳩山由紀夫元民主党代表、元総理が関西電力大飯原発の再稼働に反対するデモに参加し、参加者の声を総理に伝えたいと表明するなど、政権与党内の混乱は収まりそうにない。

 ここまで自由な行動、発言ができる民主党は多様な意見、考えを吸収しうるオープン政党といえなくもないが、一方で、執行部に全く統率力や党として意思統一された政策を進めることができていない状況を露呈している。

 消費税増税法案に続き、大飯原発再稼働をめぐる党内統一のなさなど、国民からの信頼回復はまだまだ険しい道のりといえそう。

 野田佳彦総理は、その大飯原発再稼働について衆議院の松木謙公議員(新党大地・真民主)から「政府に再稼動ありきが根底にあり、電力不足は後付の理屈といわれても仕方ないのではないか。改めて大飯原発再稼動の必要性を問う」と質され「4月6日に原発に関する4大臣会合で取りまとめた原発再起動にあたっての安全性に関する判断基準に基づき、4月13日に地震・津波による全電源喪失という事象の進展を防止するための安全対策が講じられていることや関電が更なる安全性・信頼性向上のための実施計画を明らかにしていることなどを確認した上で、電力需給の見通しや燃料費増加の影響も含めて検証し、総合的に運転再開の必要性について判断した」と回答した。これまでの答弁の範疇をこえておらず、理解を得るには弱いものになっている。(編集担当:森高龍二)