ちまたでは景気回復や株高が謳われても、多くの会社員は賃金が急に上がるわけでもなく、消費マインドは上向かない。日々のランチ代を節約する人も、ますます増えているようだ。そんな調査結果が、今春、第一生命保険株式会社が実施したウェブアンケートで明らかになった。
同社では2014年4~6月にかけて、キャンペーンサイトを開設。同時に、ランチに関するアンケートを行った。回答者のうち、働く20~30代の男女3398人の回答を分析し、3年前(2011年)と比べたところ、若手社員の「節約志向」が進んでいることが分かった。
1回のランチにかける金額を聞いたところ、20~30代の男女で最も多いのは「500円台」で33.6%。20代男性では、「500円台」が38.2%と、30代(32.8%)より多い。若い男性は、ランチにあまりお金をかけないのかもしれない。一方、ランチの平均金額が最も高いのは20代女性で、約530円だった。最も少ない20代男性の約498円とは、30円の開きがある。20代女性では、1回のランチが「1000円~1500円未満」の割合が10.3%と若手の中では最も多く、「ランチでちょっと贅沢」の傾向もそれなりにあるようだ。
3年前の前回調査と比べると、若手社員がランチにかける金額は減少している。前回に引き続き、トップは「500円台」だが、今回は2位が「300円台」、3位が「1000円以上1500円未満」となり、前回2位だった「1000円以上」が3位に後退した。結果的に、平均金額は548円から522円へと下落している。
背景には、「手作り弁当派」が増えていることもあるようだ。20~30代の男女にランチの形態を尋ねたところ、女性では49.2%、男性でも34.8%が「手作り弁当」と回答した。「手作り弁当」は前回も1位だったが、今回は男女計で44.9%と、3年前から約10ポイントも上昇している。「お弁当」の人気と節約志向はしばらく続きそうだ。(編集担当:北条かや)