アルバイト、パートの平均時給が上昇を続けている。株式会社リクルートジョブズが実施した、2014年8月度の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」によると、三大都市圏(首都圏・東海・関西)の平均時給は957円で、前年同月から6円増加した(増減率+0.6%)。外食産業などでは人手不足が深刻化しており、人材の奪い合いが続く。
調査は、リクルートジョブズの求人情報メディア 『TOWNWORK』、 『TOWNWORK社員』、『fromA navi』に掲載された求人情報より、アルバイト・パートの求人情報を抽出し、募集時平均時給を集計した。前月(7月)との比較では、ファストフード店やホールスタッフなどの「フード系」が2円のプラスとなった。昨年8月との比較では、「事務系」が+13円と大幅に増加するなど、すべての職種で前年同月比プラスとなっている。
アルバイト・パートの平均時給は首都圏の996円が最も高く、前年同月より7円増加した。首都圏の平均時給は、2011年12月に1003円となった後、マイナスが続いていたが、13年末から上昇に転じている。職種別では、医療事務や受付などの「事務系」が、前年同月比+12円、ホームヘルパーや歯科衛生士、塾講師などの「専門職系」が+10円、「製造・物流・清掃系」(+9円)、「フード系」(+6円)、「販売・サービス系」(+3円)で前年同月比プラスとなった。7月との比較では「フード系」が+5円と、最も増加幅が大きくなっている。
近畿圏の平均時給は922円で、前年同月より13円と大幅に増加した(増減率+1.4%)。首都圏と同様、すべての職種で前年同月比プラスとなっている。7月との比較では、「フード系」「専門職系」がそれぞれ+7円と増加した。東海の平均時給は900円で、前年同月より2円増加。昨年12月以来の900円台を突破した。サービス産業を中心に、高時給や好待遇で人材を囲い込む動きが加速しており、アルバイト・パートの平均時給は今後も上昇が見込まれる。(編集担当:北条かや)