やはり今のNHK朝の連続テレビ小説ブームを作り出したのは、2013年の上半期に放送された「あまちゃん」だろうが、しかしその「あまちゃん」終了後も、多くの視聴者がNHK朝の連続テレビ小説を観続けている。一度習慣になると、その時間がくれば自然とチャンネルを合わせてしまう、そういう人も多いようだ。
そして前回放送の「花子とアン」が終了し、9月29日より新たに放送された「マッサン」だが、これは現在アサヒビールの傘下にあるニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏の生涯を描いたドラマで、ニッカウヰスキーはこの放送開始に合わせて、ブレンデッドウイスキーの新ブランド「ザ・ニッカ」を9月30日より発売するとの発表を行った。
この「ザ・ニッカ」は、ニッカウヰスキーの前身である大日本果汁の設立より80周年、またニッカの創業者である竹鶴政孝氏が広島県竹原町(現竹原市)に生まれてから120周年になることを記念し、立ち上げられた新しいニッカウヰスキーのブランドである。発売されるのは「ザ・ニッカ40年」と「ザ・ニッカ12年」で、「ザ・ニッカ40年」は果実の熟したような、またスパイスをちりばめたような濃厚な香りが特徴的なウイスキーで、販売価格は税別50万円となっている。この販売価格はニッカウヰスキーとしては、過去最高価格となっている。また「ザ・ニッカ40年」は700本のみの限定販売となっている。そして「ザ・ニッカ12年」はモルトの豊かな香りと柔らかな甘みが特徴的なウイスキーで、販売価格は税別5000.円。こちらは通年販売が行われる。
最近はハイボールの人気により、国内のウイスキーの需要も増えている。14年上期の国内におけるウイスキーの需要は、前年同期比で約4%アップという結果であった。またニッカウヰスキーの主力高級ブランド「竹鶴」の販売も好調に推移しており、1~8月の販売量は前年同期比39%アップという結果であった。この好調さを受けてニッカウヰスキーは、従来の計画よりも2割多い15万5000ケース(1ケースあたり、700ミリリットル12本換算)に上方修正を行った。
このようにウイスキー人気が高まりをみせているだけに、ニッカウヰスキーが今回発表した「ザ・ニッカ」も、NHK朝の連続テレビ小説との相乗効果もあって、多くのウイスキー愛好家が手に取ることだろう。(編集担当:滝川幸平)