安倍晋三総理が位置付けた地方創生の臨時国会。30日の衆院本会議で民主党の海江田万里代表は、来年度予算関連してこの問題に切り込んだ。海江田代表は「各府省の来年度予算の概算要求を見る限り、地方創生関連という冠を付けた完全縦割りの水脹れバラマキ予算」と批判。一方で地方公共団体への事務・権限の移譲などについては126団体から953件の提案があったのに各府省で「実施する」と回答したのは9件だったと中央集権で分権なき地方創生を批判した。
安倍総理は「まち・ひと・仕事創生本部には各省庁の企画立案機能を集中させており、企画・立案・実行にあたっては地方創生担当大臣の下で一元的、効果的に政策を実施する体制にしている」とした。
安倍総理は「この体制のもとで、地方創生の推進にあたっては各地方の発意に基づき、自主的取り組みを後押しすることを基本にしている。国の示す枠にはめるような手法はとらない」と語った。
安倍総理は「各省庁の施策の効果検証を厳格に実施することにより限られた財源の中で効果の高い政策を集中的に実施することとし、ばらまき型の投資は行わない」と答えた。
地方分権改革では「元気で豊かな地方を創生していくためには地方の自主性を高める地方分権改革の推進が不可欠だ。地方からの提案については現在、有識者会議の議論も踏まえ、検討を深めている」と述べ、「提案の最大限の実現に向けて取り組む」と答えた。(編集担当:森高龍二)