資産持たざる者置き去りの経済運営 政権を追及

2014年09月29日 17:19

 地方創生と経済最優先の政権運営をめざす考えが29日召集された臨時国会での安倍晋三総理の所信表明演説で示されたが、経済運営について野田佳彦前総理は29日、分厚い中間層づくりこそ経済成長が期待できるとして、経済運営の重点を中間層再生に置くよう強調した。

 野田前総理は「国民生活の全体的底上げこそが、消費を活性化させ、経済成長が期待できる」とし「中間層の再生こそ、経済的理由で結婚できない、子どもを持てないという人を減らす、究極の少子化対策にもなる」と提言した。

 また、野田前総理は「安倍政権の下、デフレ脱却、経済再生と自己宣伝しているが、極端な金融政策の結果、大幅な円安で物価が上がる一方、賃金の上昇はそれに見合ったものになっていないため、実質賃金が低下している」と給与所得者の暮らしが厳しくなっている状況を指摘。「株など資産を持たざる者は置き去りにされ、中間層が痛めつけられているのが実態」と安倍政権の経済政策を批判した。野田前総理は「安倍政権の経済運営を厳しく糾していきたい」と臨時国会で追及する構えを明確にしている。(編集担当:森高龍二)