【日経平均】137円高で6日ぶりに反発しても物足りない

2014年10月15日 20:18

 14日のNYダウは調整後利益が13%増加するシティGの好決算を受けて140ドル高を超える時間帯もあったが、終盤マイナスまで下げ5.88ドル安で4日続落。4日間で678ドルも下落し4月15日以来約半年ぶりの安値になった。一方、NASDAQは13ポイント上昇し4日ぶり反発。下落の要因は決算発表直前の「インテルこわい」だったが、売上高は8%増、1株あたり利益は0.66ドルで前年同期の0.58ドルから増加し増収増益で市場予測を上回っている。今度はAMDがこわい? シティGは3.2%上昇したが、ウェルズ・ファーゴは増益でも2.7%下落。JPモルガン・チェースは1株あたり利益が市場予測に届かず0.3%下落した。15日朝方の為替レートはドル円は107円台前半、ユーロ円は135円台半ばで、ユーロが安くなっていた。

 CME先物清算値は14935円。日経平均は73.24円高の15009.75円と15000円台を回復して始まるが、すぐに大台割れ。TOPIXも1220を回復できない。午前9時台はプラス圏ながら大台を回復しては割れ、回復しては割れのもみあいで反発は弱々しい。インテルが市場予想を上回る好決算を発表して時間外取引で上昇しても東京市場への影響は限定的。10時台になると為替のドル円が円高方向に振れて大台には戻れなくなり時々マイナスにもタッチする有様。香港市場はマイナスで始まり、上海市場もプラスで始まるもののすぐにマイナス圏に下落した。11時台も状況は変わらず、前場終了直前に14916円の安値をつけて前引けは14917円だった。

 ところが、昼休みに日経平均先物がにわかに上昇し、後場はプラス圏に浮上して14958円で再開する。午後0時台のうちに15000円の大台を回復。ドル円は正午で折り返して円安方向に向かい、1時台は徐々に上昇して15050円をオーバーする。その後に少し凹んでも大台は割らない。TOPIXも1220台に乗せた。終盤は先物にまとまった買いが入って尻上がりに上昇し、2時50分に15084円の高値をつける。終値は137.01円高の15073.52円で6日ぶりに反発し2日ぶりに15000円台を回復したが、ザラ場で200日移動平均線(15121円)を超えられず自律反発と言うには物足りなかった。日中値幅は168円。TOPIXは+9.40の1223.67。売買高は22億株、売買代金は2兆1030億円で大台乗せが続く。

 値上がり銘柄は1414で全体の77%を占め、値下がり銘柄は335。28業種が上昇して5業種が下落した。プラスセクター上位は空運、ゴム製品、精密機器、建設、機械、電気機器など。下位は繊維、水産・農林など。マイナスのセクターは鉱業、その他金融、石油・石炭、その他製品、卸売だった。

 日経平均採用225種は値上がり164銘柄、値下がり51銘柄。プラス寄与度1位はファーストリテイリング<9983>で+27円、2位はソフトバンク<9984>で+17円。マイナス寄与度1位はセコム<9735>で-2円、2位は中外製薬<4519>で-1円だった。

 メガバンクはみずほ<8411>は1円安と続落し年初来安値を更新したが三菱UFJ<8306>は1.2円高、三井住友FG<8316>は19円高。野村HD<8604>は3円高だった。後場の円進行を受けて自動車大手は上昇幅を拡大し、トヨタ<7203>は12円高、ホンダ<7267>は13円高、富士重工<7270>は57円高、スズキ<7269>は39円高。ゴム製品セクターは業種別騰落率2位で、ブリヂストン<5108>はJPモルガンが最上位のレーティングでカバレッジを開始して145.5円高と買われた。藤倉ゴム<5121>も62円高で値上がり率9位に入っていた。

 電機大手も堅調。ソニー<6758>は27.5円高、シャープ<6753>は3円高、パナソニック<6752>は7円高。東芝<6502>は3.7円高、日立<6501>は7.7円高。OKI<6703>は売買高10位と買われ4円高だった。オリンパス<7733>は130円の大幅高で、セイコーHD<8050>は17円高。