環境に優しい走りが実現する次世代の車、電気自動車(EV)だが、今やこのEVは環境問題に関心の高いドライバーだけでなく、それ以外のドライバーの間でも広く認知されるようになり、その普及率をどんどんと高めつつある。しかしその一方で、さらなる普及のためには現状よりもさらにインフラ整備を進める必要があるとされており、各自動車メーカーはその普及を後押しすべくインフラ整備の進行に力を注いでいる。
そうしたなか、15日、日産自動車<7201>がEVの普及を推進すべく、マンション向けのEV「リーフ」の長期モニターキャンペーンを開始するとの発表を行った。現在マンションなどの集合住宅に住むユーザー間でのEV「リーフ」の購入割合は、充電器が設置しにくいこともあって1割程度にとどまっている。こうした状況を受けて日産自動車は、購入者割合の少ないマンションなどの集合住宅に住むユーザーにも、EVの魅力をアピールすべく今回のキャンペーンに乗り出した模様だ。
今回のキャンペーンでは、申込み者に対して日産自動車はEV「リーフ」を2ヶ月間無料で提供。宅配ボックス最大手のフルタイムシステムの設置した認証機能付き充電器がある全国10ヶ所のマンションに住む人が対象となる。申込者は宅配ボックスで「リーフ」の鍵を受けとり、それを自由に運転することができるという。
マンションなどの集合住宅では、EVの充電器を設置する時に管理組合の同意が必要となるケースが多く、これがネックとなってEV購入を見送るユーザーが多いという。しかし昨今のEV普及にともない、あらかじめEV用の充電器が設置されたマンションも増えているという。また国もEV普及に努めており、高速道路やコンビニエンスストアなどに設置されている急速充電器の数を、2015年3月には全国で約6000基にまで増やす方針を示している。
これまで「乗ってみたいが、状況的に難しい」と考え購入を見送っていたユーザーに対して、今回のキャンペーンはきっと大きな後押しとなることだろう。(編集担当:滝川幸平)