【今週の振返り】三連休明けでもSQ明けでも768円下落した週

2014年10月18日 20:26

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「バイオハザード」「ヒンデンブルグ」「オーメン」「ブラックスワン」……全米が震えた!パニック、ホラー、サスペンスのNYダウ6日続落にお付き合い。

 日経平均は268.36円安の14805.16円で始まる。TOPIXは1201でスタート。ほぼ寄り高ですぐさま14700円台に下落し、午前9時台は時々14700円を割り込み9時32分に14672円まで下げる。中国は7~9月GDPの発表前で様子見ムードなのか上海市場も香港市場もマイナスで始まる。それでも10時台後半になると14700円台後半の時間帯が多くなるが、前引けは14736円だった。

 後場は黒田日銀総裁の無期限緩和を示唆した発言を受けて前引け水準よりも高く再開し、14800円の少し下で値動きして時々14800円にタッチするが、取引開始早々の高値14805円を抜けそうで抜けないところが限界。為替はドル円は106円台前半、ユーロ円は136円前後でほぼ安定的に推移していた。しかし日経平均は午後1時40分頃から息切れして水準を下げ、終盤にはまた14700円を割る時間帯が出たが、大引け前に少し上昇して終値は335.14円安の14738.38円で反落した。日中値幅は135円。TOPIXは-28.17の1195.50。売買高は30億株、売買代金は2兆7647億円と多かった。

 全セクターが1%を超える下落をみせたが、それでも下落幅が小さかったのは繊維、化学工業、医薬品、食料品、卸売、ゴム製品など。大きかったのは鉱業、海運、空運、石油・石炭、水産・農林、倉庫などだった。

 16日のNYダウは24ドル安で14ヵ月ぶりの6日続落。NASDAQ総合指数は2.07ポイント上昇と小幅反発した。鉱工業生産が前月比1.0%増と約2年ぶりの大きな伸びで新規失業保険申請件数ともども市場予測より良く、セントルイス連銀のブラード総裁がQE3の縮小停止を示唆したことなどでNYダウは午後にはプラスになる時間帯もあり、午前中より高く終われたのが翌日に期待をつなぐ。アップルは新製品発表会で「iPad Air 2」をお披露目。17日朝方の為替レートはドル円が106円台前半、ユーロ円が136円台前半で、円高の進行も一服していた。

 日経平均は57.94円高の14796.32円と反発で始まり、TOPIXもプラスでスタート。午前9時5分に14800円を超え、「いよいよ本格回復をみせるか?」という期待をくじくように9時6分の高値14830円で折り返してマイナスまで落ちる。プラスに戻しても14800円には届かず、10時を回ると再びマイナス圏深く下落し10時6分に14702円まで下げる。その後はプラスに浮上したり前日終値に接近してもすぐに引き戻される動きを繰り返す。散発的に先物売りのタマが撃たれるたびにあっけなくヘタれる相場で、本格回復はほど遠い。上海市場はマイナス、香港市場はプラスで始まる。前日終値近辺でもみあったのは11時までで、11時台になると再び下向きに。14700円台をあっさり割り込んで14641円まで下落し、前引けは14666円だった。

 後場は一段安で再開して安値をどんどん更新。14600円台も守りきれず午後0時39分に14538円まで下げる。TOPIXも1180を割り込んだ。ドル円も円高に振れたが、「利益確定売りの金曜日」に加え追証がらみの売りも出ている模様。ドル円が円安方向に折り返すと日経平均は1時台に14600円台を回復し14650円付近まで戻すが、そのまま終われるほど地合いは甘くない。2時を回るとズルズル安が止まらず、14600円を割り込んで大引け直前の2時57分に14529円の最安値をマークして終値は205.87円安の14532.51円と続落。1勝3敗、前週末10日の終値から768.04円も下落して今週の取引を終えた。日中値幅はほとんど下げる一方で301円もあった。TOPIXは-18.28の1177.22でJPX日経400とともに安値引け。売買高は27億株、売買代金は2兆5132億円だった。

 プラスセクターは鉱業、海運、水産・農林、電気・ガス。マイナスセクターで下落幅が小さいのは石油・石炭、不動産、パルプ・紙など。大きいのは医薬品、ゴム製品、食料品、輸送用機器、保険、化学工業などだった。(編集担当:寺尾淳)