高齢者医療費への税投入拡充など要望 経団連ら

2014年10月24日 09:01

 日本経済団体連合会、日本商工会議所、経済同友会など35の経済団体が23日、政府に対し「年1兆円規模で増え続ける医療費が企業や従業員の負担を際限なく高め、経済成長の基盤となるべき企業活力を大きく損ねる」などとして、高齢者医療費への税投入拡充などを要望した。

 経団連らは「2015年にはすべての団塊世代が前期高齢者となることを踏まえて、当面約10年間の対応を早急に図るべき」と高齢者負担構造の見直しを早期に行うよう特に求めている。

 また「社会保険料の増加によって賃上げが可処分所得の増加につながらない」なども見直し要望の理由にあげた。

 経団連らは「前期高齢者医療への税投入拡充等による被用者保険全体としての負担軽減策がない中で、現役世代間の負担調整に過ぎない後期高齢者支援金の全面総報酬割を導入することは再考すべき。現役世代から高齢者医療への拠出金負担がすでに過大であることを踏まえるべき」などを指摘。

 また「医療給付の重点化・効率化に向け、実効性のある施策を早急に制度化するよう」求めた。(編集担当:森高龍二)