止まらない食品値上げ。次は日水、日清食品冷凍

2014年12月05日 08:44

 食品の値上げの波が止まらない。冷凍食品や麺類、アイスクリームやレトルト食品など、各メーカーが続々と値上げを発表しているが、そうしたなか今度は日本水産<1332>と日清食品冷凍が3日、冷凍食品の値上げを行うとの発表を行った。これまで冷凍食品についてはニチレイフーズ、味の素冷凍食品、テーブルマークなども2015年より値上げするとの発表を行っており、今回の日本水産と日清食品冷凍の値上げがこれまでに発表された値上げと合わせて、家計を圧迫することは間違いない。

 日本水産は家庭用冷凍食品約70品目を約3~15%、そして業務用冷凍食品約280品目を約4~15%の値上げ幅で値上げする。そのうち農産冷凍食品を15年1月1日より値上げ。そして「若鶏のから揚げ」などの調理冷凍食品を2月1日から、業務用冷凍食品を3月1日よりそれぞれ値上げする。

 また日清食品冷凍は「日清スパ王プレミアム」シリーズなどの家庭用冷凍食品約30品目を、15年3月1日より3~10%の値上げ幅で値上げを行う。値上げが実施される品目数は日清食品冷凍の家庭用冷凍食品の20%に相当する。また日清食品冷凍が値上げを行うのは7年ぶりのこととなる。

 今回こうして冷凍食品を値上げすることについて、日本水産、日清食品冷凍両社ともに中国やインドなどの新興国での需要にともなう原材料価格の高騰、またエネルギー費、物流費、包装材の製造コストの上昇をその理由として挙げており、これまでに値上げを発表したニチレイフーズ、味の素冷凍食品、テーブルマークも同様の理由を挙げている。

 来年以降、今回発表された日本水産、日清食品冷凍の冷凍食品に限らず、様々な食品で値上げが行われる。そしてこの値上げの波は今回で終わりということはなく、恐らくはまだ続くものとみられる。そろそろ年の瀬も迫ってきたこの時期に、来年以降の生活に対して不安を覚えさせる「値上げの知らせ」が相次いで続いているが、こうした状況が1日でも早く改善されることを願うばかりである。(編集担当:滝川幸平)