連日のように食品の値上げが報じられている。これまでにも各メーカーにより冷凍食品、アイスクリーム製品、麺類などの値上げが発表されてきており、そのたびに消費者は消費税の増税と相まって圧迫される家計のことを憂いてきたわけだが、今回新たにハウス食品<2810>によって製品の値上げが発表された。値上げとなるのはカレールウやレトルトカレー、デザートなど計159品である。
28日、ハウス食品は2015年2月16日よりカレールウなど家庭用商品の希望小売価格を引き上げるとの発表を行った。値上げを行う理由は、ほかの食品と同様に原料、包装材料の価格の高騰、さらには物流費、エネルギーコストなども高騰し、企業努力では吸収しきれず、価格の維持が難しくなったためとしている。
値上げとなる製品のうち、ルウ製品はカレールウやシチュールウが中心となり、主力製品である「バーモントカレー」については115グラムを180円から194円に引き上げる。そいて「ザ・カリー」140グラムは310円から334円に引き上げ。「北海道シチュークリーム」180グラムは275円を297円に引き上げる。
そしてレトルトカレーは「ククレカレー」140グラムを122円から134円に引き上げ。「カリー屋カレー」200グラムは120円から132円に引き上げ。レトルトカレーとしては価格が高めの「麻布十番ビーフシチュー」「麻布十番ビーフカレー」についても380円から418円に引き上げる。
さらに家庭用デザート9品についても約8%の値上げを行う。200グラムの「フルーチェ」各種は180円から194円に引き上げる。
こうして合計で159品が値上げされるわけだが、これはハウス食品の家庭用商品全体の約2割となる。油脂や小麦粉などの原材料価格の高騰が影響しており、今後もこの傾向は続くものとみられて自助努力のみで吸収することがむつかしいとの判断から今回の値上げを決定した。
こうして相次ぐ食品の値上げだが、一つ一つの値上がり金額は小さく思えても、この「わずかな差」はボディーブローのように徐々に消費者の家計を苦しめることだろう。値上げを行わざるを得ない企業もそうだろうが、消費税増税と相まってまだまだ消費者にとって苦しい状況は続きそうだ。(編集担当:滝川幸平)