菅義偉官房長官は18日夕の記者会見で安全保障に関して「ホルムズ海峡での機雷掃海については現在検討中だが、いかなる事態においても切れ目のない対応を可能とする安全保障法制を整備することが極めて重要と考える」とした。
菅官房長官は「将来、ニーズが発生してから特措法で対応するという事は考えていない」と語った。
菅官房長官は記者団から事実上停戦状態であれば、機雷掃海は認められるという事か、と問われ「いずれにしろ、新3要件にあっているかどうかということの中で、考えられることだと思う」とした。
政府が示す、自衛の措置としての新3要件は(1)我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること(2)これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと(3)必要最小限度の実力行使にとどまるべきこととしている。
また、内閣官房が出している一問一答では「機雷の除去は海外で武力を行使するものであり、海外派兵に当たるのではないか」との設問に対し「国際紛争を力で解決するために機雷を敷設し、船舶の自由な航行を妨げることは国際法違反です。自由航行を回復するために機雷を除去することは、国際法上は武力の行使に分類されますが、機雷の除去は受動的、限定的な行為であり、敵を撃破するための大規模な空爆や地上戦とは、性格が大きく異なります。機雷の除去を行う自衛隊の船舶は攻撃的なものではなく、木や強化プラスチックでできており脆弱なため、まさに、そこで戦闘行為が行われているところに派遣して、機雷の除去を行うことは、想定されません」と回答している。しかし、事実上の停戦状態であるとしても、紛争に巻き込まれる可能性は消去できない。(編集担当:森高龍二)