今回のニュースのポイント
住友電気工業の2026年3月期決算は、売上高5兆1,101億円、営業利益4,181億円となり、いずれも過去最高を更新しました。AIを追い風にした情報通信、脱炭素シフトに伴う電力インフラ、EV化・CASEの進展による自動車向けの3分野が力強く拡大し、すべての報告セグメントで営業増益を達成。市場では、AI・電力・モビリティの新時代を支えるプラットフォーム企業としての評価が一段と高まっています。
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住友電気工業株式会社が12日に発表した2026年3月期決算は、連結売上高5兆1,101億7,100万円(前期比9.2%増)、連結営業利益4,181億7,300万円(同30.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,695億800万円(同90.7%増)となり、大幅な増収増益を記録しました。
特に伸長が著しいのは情報通信関連事業です。データセンター向けの光配線製品・光ケーブル・光デバイスに加え、高速通信の基盤となるインジウムリン(InP)基板の需要が急増しました。当事業の売上高は3,266億円(同46.3%増)、営業利益は774億円と前期比で約3.9倍にまで拡大し、全社の利益成長を支えています。
環境エネルギー関連事業も、世界的な脱炭素シフトを背景に電力ケーブルや受変電設備が堅調に推移し、営業利益906億円(同15.1%増)を確保しました。屋台骨の自動車関連事業についても、CASEの進展により車両一台あたりの配線量や高電圧ハーネスの需要が増加したことで、売上高2兆9,371億円、営業利益1,797億円を計上し、全セグメントで最大の収益基盤としての役割を果たしています。
資産効率面では、棚卸資産や政策保有株式の圧縮を進めた結果、税引前ROIC(投下資産利益率)は14.7%と前期の9.3%から大きく改善しました 。好調な業績を背景に、年間配当は株式分割前ベースで154円と前期から57円の大幅増配となります。また、2026年7月1日付で1株を4株にする株式分割を実施し、分割後の2027年3月期は1株当たり39円(分割前換算で156円)の配当を計画しています。
同社は「中期経営計画2028」において、デジタル・AI、エネルギー、モビリティの3軸を重点分野に掲げています。社会の電化と情報化が加速する中、これらすべてに不可欠な部材をグローバルに供給する同社の収益構造は、一段と強固なものとなっています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













