岸田文雄外務大臣は10日の記者会見で、鳩山由紀夫元総理がクリミア半島訪問を表明し、ロシアへ出発したことについて「仮に訪問するようなことがあれば、ロシアによる一方的なクリミア併合は決して認められないとする我が国政府の立場と相容れず遺憾である」と語り、ロシアのピザを持ってクリミア半島を訪問すればロシアの主権を認めることにつながりかねないと強い懸念を示した。
岸田外務大臣は「鳩山元総理がロシアへ出発されたことは承知している」とし「引き続き、鳩山元総理に対する働きかけは続けていきたい」と訪問しないよう理解を求める。
岸田外務大臣はこの日朝の会見で、ヨルダンに20億円の無償資金協力を実施することやギニア、リベリア、シエラレオネの3か国にも合計17億5000万円の無償資金協力を実施すると発表した。
岸田外務大臣は「ヨルダンに対する支援は1月に総理が表明した中東への人道支援の拡充を具体化するもの」で、多数のシリア難民の受入れに伴い増大しているヨルダン政府の負担を軽減するため、日本製の医療機材等を調達するためのものに使われると説明した。
またギニア、リベリア、シエラレオネへの支援については「昨年来のエボラ出血熱の流行により経済・財政状況の悪化が深刻になっている3か国が経済社会開発の取り組みを進めるために必要な資機材を調達するためのもの」とした。(編集担当:森高龍二)