中ロ共催・戦勝70周年行事に日米同盟強化必要

2014年05月27日 09:23

 野田佳彦前総理は自身のかわら版で今月20日の中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領による首脳会談で「両国首脳が『歴史の改ざんと戦後秩序の破壊に反対する』として、第2次大戦の独ファシズムと日本軍国主義に対する戦勝70周年記念行事を来年共催するとしたこと」に特に注意が必要とした。

 野田前総理は、共催目的について「日本を『戦後秩序への挑戦者』としてレッテルを貼り、そのために盛大なイベントを開こうという意図で、特に、中国には強い意図がある」との認識を示している。

 野田前総理はさきの会談を「中国は尖閣諸島を巡ってはわが国と、南シナ海における領有権問題についてはベトナムやフィリピンと激しく対立している。ロシアはクリミア半島を同国に編入したことより、ウクライナ情勢を巡って米欧と激しく対立している。いわば『力を背景とした現状変更』を試みる国どうしが、米国や日本をけん制するための会談だったように思う」とし「同病相憐れむような接近」と警戒した。

 そのうえで、野田前総理は日本のとるべき方針として「冷徹なリアリズムに徹すること。まず、世界第1位と第3位の経済大国による日米同盟を揺るぎのないものにすること。そして、日本は戦後一貫して平和国家として歩んできたことをアジア各国をはじめ国際社会に訴え続けること」が必要としている。(編集担当:森高龍二)