廃炉1、2号機 廃炉措置研究のパイオニア活用

2015年03月18日 09:21

関西電力は美浜原発1号機と2号機を廃炉にする。運転継続のための工事費用や運転可能期間、今月13日の廃炉を促すための会計関連制度などを検討した結果、廃炉が得策と考え17日、廃炉を決めた。

 福井県に対し廃炉決定報告も行った。その中では(1)廃炉工事に積極的に地元企業を活用する。地元雇用を確保する(2)美浜原発1号機、2号機を加圧水型原子炉の廃炉措置研究のパイオニアとして活用する(3)地元企業や大学、若狭湾エネルギー研究センターと連携を図りながら廃炉研究を進めるとしている。

 また、使用済み核燃料の中間貯蔵施設については県外立地に向けた取り組みを行うとし「県外搬出に向けた具体的な目標時期を早期に示せるよう最大限努力する」と報告。国に対しても要請していく考えを示した。

 放射性廃棄物の処理についても国に関与、支援を要請していく考えだ。廃炉をスムーズに進めるためにも、使用済み核燃料の中間貯蔵施設や放射性廃棄物の処理をどうするか、喫緊の課題になる。

 なお、この日は日本原子力発電も敦賀原発1号機の廃炉を決めた。中国電力(島根原発1号機)、九州電力(玄海原発1号機)も18日の取締役会で1機を廃炉する方針。(編集担当:森高龍二)