フリーランスの年代「40~50代」が7割、半数以上が「収入に不満」

2015年05月09日 20:53

 中小企業庁は4月24日、国の白書としては初めてとなる「小規模企業白書」をまとめた。国内にある390万近い事業者のうち、大企業はわずか1.1万。全体の0.3%にすぎない。一方、中小企業は51万と全体の13.2%、今回、白書の対象となる「従業員数20名以下の小規模企業」や「個人事業主」などは334.3万にのぼり、全体に占める割合は86.5%に達する。生み出す雇用も1192万人と、決して見逃せないボリュームだ。白書では、こうした小規模事業者の実態を把握し、地域経済の活性化などにつなげる狙いがある。

 「小規模事業者」の業種をみると、「卸売業・小売業」「宿泊業・飲食サービス業」「建設業」「製造業」「生活関連サービス業・娯楽業」「不動産業、物品賃貸業」で8割を超えた。半数弱が常用雇用者を雇わずに経営していることから、生活に密着した事業を、経営者が1人で行うケースが多いようだ。収入は全体的に低く、手取り年収は個人事業主で「300万円まで」が6割強。家族や親族全体の収入で家計を支えている実態が浮かび上がる。

 白書の中で話題になったのが、「フリーランス」の実態を調査している点だ。自らの経験や技能をよりどころに、組織に属さず個人で活動するフリーランス事業者は、近年、「ノマドブーム」などでも注目されてきた。メディアは若い世代の「新たな働き方」として取り上げたが、白書によれば、年代は「50代」が38.3%と最も多く、次いで「40代(36.3%)」が突出している。次いで60代以上が13.5%、30代は10.9%で、20代以下は1.1%にすぎなかった。フリーランスの前職は「中小企業の役員・正社員」が過半数を占め、経験・技能や人脈を形成した中高年世代が中心だ。

 自らの働き方についてどう感じているか聞いたところ、「自由度・裁量」「内容・やりがい」「生活との両立」については「満足」との回答が6割を超えた。一方、「社会的評価」や「収入」に満足している人は2割未満。フリーランスの手取り年入については、「400万円未満」の層を中心に、不安や悩みが「ある」とする者の比率が高まる傾向にあり、収入の低さが不安と直結している。一方、フリーランスで働く人たちは「外部からの支援」をそれほど望んでいない傾向が強いことも判明。白書では、自らの技能を拠り所にビジネスを営む、「挑戦心あふれる事業者」と捉えることも可能かだと結論づけている。(編集担当:北条かや)