再検討なら行き先不透明 辺野古は唯一の解決策

2015年05月10日 17:27

 中谷元防衛大臣は沖縄県の翁長雄志知事との会見後の記者会見で、改めて、普天間飛行場の危険除去に対する名護市辺野古への代替施設建設が唯一の解決策で、理解を得る努力を続けながら、当初計画通りに進めていきたい考えを明確にした。

 翁長知事が「辺野古移設は唯一という考え方は、日米同盟に禍根を残す」と強く反対意思を示したことにも「政府としては誠実に、ひとつひとつ丁寧に、安全に進めていくということです」と語った。

 記者団から、当初計画通り、夏ごろに埋め立てに着手するという事かと聞かれ、中谷防衛大臣は「やはり一日も早く、普天間基地が移設するようにするにはどうしたらいいのかということで、こちらとしては、手順に従って実施をしている。その際、県の皆様と協議するということになっているので、そういった手続きに従って、実施していきたいと思っている」とし、手続きに従い、当初計画通りに進めていく考えを示した。

 中谷防衛大臣は、会見の中で「19年間、普天間の危険性除去という観点で協議をしてきた。地元の皆様方の意見も反映しつつ、現実的に取り得る、いろいろな曲折がありましたけれども、辺野古しかないと。仮に、これが再検討になりますと、また時間がかかってしまって、行く先も不透明。一番大事なのは普天間の基地が抱えている危険性の除去をしなければならない。普天間基地を固定化させてはならない。これが共通の認識。政府としては辺野古への移設が唯一の手段であると考えている」と語った。(編集担当:森高龍二)