2014年度通期の総出荷台数は、前年比3.9%減の3,788万台となった。MM総研は、2014年度通期(2014年4月~2015年3月)の国内携帯電話端末の出荷台数調査結果を発表した。
それによると、スマートフォン出荷台数は2,748万台(前年度比7.2%減)となり、2,972万台を出荷した2012年度をピークに2年連続で減少した。総出荷台数に占めるスマートフォン出荷台数比率は72.5%(前年度比2.6ポイント減)となった。フィーチャーフォン出荷台数は1,040万台(6.0%増)となり、出荷台数比率は27.5%(2.6ポイント増)となった。スマートフォン出荷台数が年間100万台を超えた2008年度以降、フィーチャーフォン出荷台数が前年度を上回るのは2007年度以来となった。
フィーチャーフォンが根強い支持を集めている理由として、①フィーチャーフォン利用者にとってはスマートフォンの月額利用料金が高い、②同ユーザー層にとって必要な機能はフィーチャーフォンで揃っている、③スマートフォンに買い替えたユーザーが再びフィーチャーフォンを購入する比率が増加した、の3点と同社では分析している。
また、スマートフォンの出荷台数減少要因は、①フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行ペースが鈍化、 ②現在利用しているスマートフォンの機能・性能が大半のユーザーを満足させる基準に達したこと(買い替えの必要性が低下)の2点であると分析。さらに、ライフスタイルと消費行動において、携帯電話に対する支出の見直しとスマートフォン本体ではなく、スマートフォンを活用したサービスへの興味関心が高まった結果と分析している。
一方、2014年度のメーカー別出荷台数シェア1位はAppleであった。2012年度以降3年連続1位となり、出荷台数は1,541万台(前年度比6.8%増)となった。総出荷台数に占めるシェアは40.7%、スマートフォン出荷台数シェアは56.1%となった。2013年9月にNTTドコモがiPhoneの販売を開始しており、2014年度は1年間を通して大手3キャリアが同端末を販売した初めての年度となった。そのため、Appleの台数・シェア拡大は順当ではあるが、微増に留まったとしている。
そして、MM総研では、2015年度のスマートフォン出荷台数は前年度比4.1%増の2,860万台(スマートフォン出荷台数比率75.1%)と予測した。それ以降は、2016年度3,080万台(同77.6%)、2017年度3,000万台(78.9%)、2018年度3,020万台(80.3%)と予測している。(編集担当:慶尾六郎)