問われる集団的自衛権 安保法案は違憲

2015年06月11日 08:23

 安保法案は昨年7月1日の集団的自衛権の行使容認を認める憲法解釈の変更の閣議決定の正当性が再び問われ始めた。

 民主党の安住淳国対委員長代理は10日の記者会見で、衆院憲法審査会で3人の憲法学者が現在審議中の安保法案を違憲としたことについて「憲法学者のほとんどが違憲と断定しているというのは、(与党が)人選を間違えたということではなく、憲法学者なら確実に違憲と言うということだろう。そういう法案を無理して出してきたために、審議の入口でこの問題が惹起されてきた」と指摘した。

 そのうえで、安住国対委員長代理は「自身の考えでも、違憲だ」と断定した。安住国対委員長代理は「集団的自衛権は昨年まで自民党政権であろうと民主党政権であろうと、政府は一貫して違憲と言ってきた。勝手に一内閣が『できる』と変えられるものではない」と改めて、昨年7月の解釈変更を批判した。

 そして「時の内閣が憲法を自由に解釈して勝手に変えることは、権力者が憲法によって縛られているという立憲主義に反する」とし、集団的自衛権の行使容認が必要なら堂々と憲法改正手続きをし、国民に信を問うのが本来の姿とした。(編集担当:森高龍二)