コンビニエンスストア業界第1位であり、もはや「一人勝ち」の様相すら呈しているセブン&アイ・ホールディングス<3382>が運営するセブン-イレブンだが、同社は12日に青森県内に新たに8店舗をオープンさせた。これにより現在セブン-イレブンが店舗をオープンさせていない県は鳥取県と沖縄県の2県だけだが、すでに同社は10月に鳥取県に新規出店を計画している。となると、まったくの手つかずの県は日本全国で沖縄県だけとなる。さらに2018年2月末までに、既存の小売店の業態転換なども含めて北東北3県で約180店舗の出店を予定しており、今後もますますセブン-イレブンの勢いに拍車がかかりそうな気配だ。
セブン-イレブンは12日に青森県に8店舗を初出店。同店では青森県への出店を記念して、青森県で人気の高い南蛮みそを使用した「手巻おにぎり南蛮味噌」や「りんご&シナモンホイップサンド」などの地域限定メニューを限定販売する。さらにはセブン&アイ・ホールディングスの電子マネーである「nanaco(ナナコ)」でも、弘前城やねぶた祭りの模様が印刷された地域限定のカードを発行する。
青森県に新規出店される8店舗は、青森市内に2店舗、弘前市内に2店舗、八戸市内に1店舗、三戸郡階上町に1店舗、三沢市内に1店舗、つがる市内に1店舗となっており、いずれも12日に同時オープンされた。セブン-イレブンは青森初出店に際し、岩手県北上市に工場を新設。そうして製造体制を整えることで地域の顧客の生活に密着した店づくりを目指す考えだ。
12日に初出店した青森県を除き、セブン-イレブンはこれまで44都道府県に合計1万7772店舗を展開していた。そして今回の青森県への新規出店で東北全県への出店を達成。今後、青森県、岩手県、秋田県の北東北3県では18年2月末までに約180店舗の出店を目指す。そのうち、青森県では今後約100店舗の出店を予定しているとのこと。
出店していない県は沖縄県だけだが、もうほとんど全国制覇したと言ってしまってもいいだろう。このセブン-イレブンの独走に対して、他の競合他社がどういった対応をみせるのか、コンビニエンスストア業界における出店競争はますます激しさを増しそうだ。(編集担当:滝川幸平)