「働く人の悩みホットライン」受付件数24%増、30~40代が突出

2015年06月14日 20:39

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日本産業カウンセラー協会は、14年度に全国から寄せられた「働く人の悩みホットライン」の相談件数と内容の結果を公表した

 日本産業カウンセラー協会は、14年度に全国から寄せられた「働く人の悩みホットライン」の相談件数と内容の結果を公表した。昨年度、同協会が対面で受けた相談件数は4454件(男性2264件、女性2190件)で、前年度から4件減った。一方、通年の無料電話相談「働く人の悩みホットライン」に寄せられた相談は5323件(男性2234件、女性3089件)で、昨年度から24%増。年代を見ると、対面相談と無料電話の「働く人の悩みホットライン」いずれも、30~40代の“中間管理職層”からの相談が約6割を占めている。

 「働く人の悩みホットライン」は、日本産業カウンセラー協会が2004年から実施している無料電話相談だ。料金は無料(通話料金は相談者負担)で、月曜から土曜の午後3時~午後8時まで受け付けている。相談内容は「職場・暮らし・家族・将来設計」など、働く上でのさまざまな悩みで、相談時間は1人1回30分以内。

 「ホットライン」への相談件数は、10年の2291件から14年には5323件と、この4年間で2.3倍に増えた。利用者の比率は10代が0.5%、20代が19.6%、50代が15.3%といずれも2割未満なのに対し、30代は「28.4%」、40代は「29.4%」と、それぞれ3割を超えている。最も多い30~40代からの相談内容を分類した結果、産業カウンセラーとの対面相談と無料電話相談のいずれも「職場の問題」が最も多かった。相談室では32.6%、無料電話相談では50.1%を「職場の問題」が占めている。

 「職場の問題」の相談内容は、「仕事のこと」(相談室40.7%、ホットライン26.4%)、「人間関係」(相談室36.2%、ホットライン46.1%)の2つが突出している。次いで「職場環境」(相談室11.4%、ホットライン7.8%)や「労働条件」(相談室0.6%、ホットライン5.8%)、「セクハラ・パワハラ」(相談室5%、ホットライン8.5%)、「いじめ」(相談室1.3%、ホットライン2.9%)などとなっている。「職場の問題」に関する相談内容を男女別でみると、男性の場合は「仕事のこと」(41.4%)が最多だったのに対し、女性は「人間関係」(48%)が最も多かった。日本産業カウンセラー協会では「働く人の悩みホットライン」以外にも、全国各地の支部に相談室を開設し、対面相談も受け付けている。(編集担当:北条かや)