ピーチ、羽田乗り入れ開始。国内のLCCとしては初

2015年06月27日 14:19

画・【2014年振り返り】航空業界はLCCが席巻 来年は原油安でさらなる増益も予想

LCCのピーチ・アビエーションは25日、羽田と台湾を結ぶ路線を新規就航するとの発表を行った。

 国内のLCC(格安航空会社)として初めて、羽田空港の乗り入れが開始される。LCCのピーチ・アビエーションは25日、羽田と台湾を結ぶ路線を新規就航するとの発表を行った。こうして国内のLCCが羽田発着便を運行するのは初めてのこととなる。国土交通省が利用を促している羽田国際線の深夜早朝発着枠(午後11時~午前6時)を使い、8月に就航させる。都心部に近い羽田空港の利便性を活かし首都圏のマーケットを取り込むほか、増加傾向にある訪日外国人の受け入れも拡大させたい考えだ。

 ピーチ・アビエーションによれば、8月8日より羽田~台北線を週6往復で就航し、冬にはダイヤを週7往復に増便することを目指すという。運賃は片道7680円からで、大手航空会社の半分から3分の1程度の価格水準となる。燃油サーチャージは従来通りなしとする。航空券は来週以降販売される見通しだ。

 ピーチ・アビエーションはこれまで、関西空港や那覇空港を拠点に国内線、国際線の路線を拡大してきた。国際線ではLCC最大の特徴である価格の安さが受けて、韓国・台湾への日帰り旅行など新規の需要を開拓し続けてきた。ピーチ・アビエーションとしては今後、羽田空港の乗り入れを開始することで、都心部に近いという利便性を活かし首都圏のマーケットの取り込み、訪日外国人の受け入れなどを増加させていきたい考えだ。

 そしてピーチ・アビエーションは、これまでの主力利用者層である20~30代の女性をターゲットに、日本・台湾の双方に訴求してきたい考えを示しており、今回の羽田空港への就航を記念して、往復1万2000円の割引運賃を販売する。往路搭乗日は8月19日から10月23日の水曜・木曜、木曜・金曜、日曜・月曜に設定される。

 今回の羽田~台北線、そして8月28日に就航予定の関西~宮崎線、9月4日就航予定の那覇~ソウル線を合わせると、ピーチ・アビエーションの路線数は国際線9路線、国内線13路線の合計22路線となる。ピーチ・アビエーションは、片道4時間以内はすべてターゲットとなると、今後の路線拡大にも意欲的だ。一時期と比べるとLCCの勢いにも陰りが見え始めたかに思われていたが、まだまだLCCは航空業界の台風の目となりそうだ。(編集担当:滝川幸平)