安倍晋三総理が国民に安保法案への理解を広めるため、自民党動画サイト「カフェスタ」で13日放映した際、民主党の辻元清美議員がピースボートに乗っていて、海賊が出る海峡を通るときに自衛隊に護衛を頼んだと丸川珠代参議院議員が語った問題で、辻元議員から『乗船もしていないし、指示もしていない』と抗議をうけ、丸川議員は14日、辻元議員を訪ね、直接謝罪した。
また、自民党の馳浩広報本部長は15日までに「事実関係を確認した、『辻元清美議員が創設したピースボート』と紹介すべきところ『ピースボートに乗っていた』という表現になってしまいました」と詫び状を提出。13日のカフェスタは「配信準備中」とし、見られない状態になっている(15日正午現在)。
問題の箇所は丸川参議院議員が「世界一周の旅行のピースボート。あのピースボートに乗っていたのは、民主党の辻元清美議員でございますが、あのピースボートは、海賊が出る海域を通るときにたしか、自衛隊に護衛してくれって頼んで、自衛隊に守ってもらったんですよね。」と発言。
これに安倍総理が「海賊対処のための法案を出したときも、民主党は反対でした。しかし実際にいざ危なくなると、助けてくれと、こういうことなんだろうなと思いますね」と返した。
また安倍総理は「政権に就くと、説明はせずに実際自分たちが反対した法律を使うということかなあと思いますね」と民主党の辻元清美衆議院議員や民主党を批判していた。
辻元議員は「安倍総裁と丸川議員が示唆したようなクルーズには乗船しておりません。当該船舶への護衛を指示するなど、本件に関わった事実も一切ありません。1996年の衆議院選挙に立候補するにあたって、NGOの政治的中立性を保つ意味からも、ピースボートのすべての役職から退いています。現在の活動とも、一切の関係をもっておりません」と抗議していた。
辻元議員は「丸川議員の発言については謝罪しているものの、安倍総裁の発言についてはノーコメント。発言の撤回を求めましたが、それにもふれず。不快の念を与えたというのも、まるで自分は間違っていないと言いたげです」とブログで誠意のなさを指摘。
13日の「カフェスタ」が自民党のホームページから突然削除されているので、「なぜ削除したのかを確認したところ、丸川議員は削除されたこともご存じありませんでした。削除の際に、私から抗議があったことや事実誤認を認めたことのアナウンスも何もないのは国民に対して誠実でありません。なぜ削除したのかということを国民にお知らせするために、私の抗議内容や謝罪内容についてもきちっと掲載するように」と伝えたとしている。カフェスタで発信している以上、カフェスタでの内容訂正が求められそう。(編集担当:森高龍二)