政府・与党が安保法案の採決を15日の衆院安保特別委員会で行う方針を固めていることに対し、民主党の枝野幸男幹事長は、14日「政府の安保法案は(自民党政権で)自分たちが長年積み重ねてきた憲法解釈を勝手に都合よく変えてしまうという意味で立憲主義を破壊するもの」と改めて法案の前提のとした解釈変更そのものに問題があることを指摘した。
そのうえで、枝野幹事長は「民主主義は単純多数決ではない。一定の共有を見ながら物事を決めていく、みんなで物事を決めていくのが民主主義。議論すればするほど反対が増え、国民の圧倒的多数が説明不足と言っている状況で採決することになれば、民主主義の否定でもある。立憲主義と民主主義の双方を否定する、近代国家自体を破壊する行為で到底許されるものではない」と厳しく政府・与党の姿勢を問題提起した。
また、閣僚の石破茂地方創生担当大臣が国民の理解が進んでいるかどうかは各社の世論調査の通りで、進んでいるとは言えないとの認識を示していることには「当然の認識と発言だと思う」と評したうえで「自他ともに認める自民党の安全保障政策のエキスパートであり、閣僚の中でも自民党の重鎮の一人なので、その認識を踏まえた内閣・与党としての行動になるよう、採決をとめるべき」と審議時間で採決ありきでなく、政府・与党が法案を丁寧に審議するよう積極的働きかけをすべきと求めた。(編集担当:森高龍二)