自民党の中で、ひとり正面切って、「立憲主義を壊してはならない、憲法違反の法律を成立させてはならない」と集団的自衛権の行使を認める政府の安保法案に反対してきた村上誠一郎衆院議員が16日の衆院本会議で採決に顔を見せなかった。
谷垣禎一幹事長は記者団の質問に「腰痛ということで診断書も出ている」と答え「事情を聴く必要など私は何も感じておりません」と気遣った。
村上議員は、6月10日の日本弁護士連合会主催の安保法制に関する会合に出席し、憲法違反の法律を成立させてはならない。集団的自衛権の行使容認には憲法改正を経るしかないとの考えを示していた。
また村上議員はこれまでにも「閣議決定で憲法解釈を変え、それに基づいて自衛隊法などを変えるのは、下位の法律によって上位の憲法の解釈をかえるという禁じ手」と安倍総理の手法に警鐘をならしていたほか、「主権在民・平和主義・基本的人権尊重の3つは変えてはならない。(解釈変更という閣議決定での法案作成という禁じ手が通れば)いつか、主権在民や基本的人権の尊重まで侵される危険性がある」と警鐘を鳴らしていた。(編集担当:森高龍二)