自民党の谷垣禎一幹事長は16日、記者団から衆院安保特別委員会の浜田靖一委員長(自民党)が、安保法案が委員会で可決した直後に、10本の法案を1束にした一括法案というやり方について疑問を提起したことへの受け止めを聞かれ「全体のなかではごく周辺的なことで、その片言節句を取り上げてどうこうという議論はしようと思っていない」などと、いわば身内からの問題提起にも受け止めずに終わらせた。
このやり方への批判はこれまでも相次いで野党から出されていたが、16日の衆院本会議での討論でも、民主党の岡田克也代表が10本の法案を1本に束ねて提出したことから「そもそも安倍総理には法案を本気で議論する気はない」と厳しく追及し、政府・与党が審議時間をかけているということには「法案一本あたりの審議時間は10時間くらいしかない」と非難した。
谷垣幹事長は安保法案が衆院を通過したことに「通せたことには大変嬉しく、ほっとしている」と答えた。そのうえで谷垣幹事長は「参議院の審議があるので、法案の持つ意味をさらに国民にもよく理解いただけるような工夫・手立てを政府にも尽くしてもらわなければいけないし、与党としてもその努力をさらにしなければいけないと思っている」とした。(編集担当:森高龍二)