米アップル、3年ぶりに「iPod touch」の新型を発売

2015年07月17日 08:38

 かつて「音楽を聴く」ということは、「スピーカーの前に座る」ことと同意であった。しかし時が流れて今では、「音楽を聴く」ということは「イヤフォン(あるいはヘッドフォン)を装着する」ことになった。つまりCDなどのマテリアルをオーディオ機器で再生させるのではなく、ダウロードした音源、またストリーミングサービスにより配信される音源をスマートフォン(多機能携帯電話)や携帯音楽プレーヤーで再生させるのが主流となっているということだ。この流れが「良い」か「悪い」かの議論はここではひとまず置いておくとして、「イヤフォンを装着して音楽を聴く」ことが主流となったきっかけには、米アップルの大ヒット携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」が関わっていることは間違いないだろう。

 その携帯音楽プレーヤー「iPod」だが、米アップルは15日、2012年以来約3年ぶりに「iPod touch(タッチ)」の新型をアメリカや日本で発売させた。新型「iPod touch」には最新基本ソフト「iOS8」が搭載されており、先月末に米アップルが開始した音楽配信サービス「アップルミュージック」に対応している。さらには「iPhone6」と同様に64ビットの「A8」プロセッサが搭載されているため、処理速度が速くなりゲームのグラフィックの反応が向上した以外にも、8メガピクセルカメラが搭載されているため、より鮮明な画像を撮影することができるようになっている。

 新型「iPod touch」のカラーバリエーションは「スペースグレイ」「ブルー」「ゴールド」「ピンク」「シルバー」そして「(PRODUCT) RED」の6色で、16GB、32GB、64BG、128GBの4モデルが用意されている。128GBモデルの発売は初めてとなる。ただし128GBはアップルストア直営店及びオンライン限定となる。価格はそれぞれ税抜きで16GBが 2万4800円、32GBが 2万9800円、64GBが 3万6800円、128GBが4万8800円となっている。

 この新型「iPod touch」は第6世代にあたり、第5世代が発売された12年以来約3年ぶりの新型発売となる。米アップルはこの新型により開始したばかりの「アップルミュージック」の顧客拡大をはかるとともに、価格を抑えることで若年層にも訴求していきたい考えだ。(編集担当:滝川幸平)