ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfKジャパン)は、個人向け市場におけるタブレット端末の2015年上半期(1~6月)の販売動向および、購入者属性調査の結果を発表した。
タブレット端末市場は拡大が続いている。2015年上半期の販売台数は前年同期比29%増となった。この成長をけん引したのはキャリアショップなどの携帯電話専門店で、NTTドコモがiPadの取り扱いを始めた2014年6月以降の拡大が著しいという。タブレット端末販売に占める携帯電話専門店の割合は、2014年上半期は台数ベースで37%にとどまっていたが、2014年下半期に過半に達し、2015年上半期では57%に上昇したとしている。
また、タブレット端末の販売チャネルの変化に伴いユーザー層も多様化している。このため、販売チャネル別にタブレット端末の購入のきっかけや購入者の属性について調査した。まず購入を検討したきっかけについて尋ねたところ、チャネル間で大きな違いがみられたという。
携帯電話専門店での購入者は「タブレットの本体割引・通信費割引キャンペーンを行っていたから」が36%を占め、最も多い回答となった。これに対し家電量販店やインターネットでの購入者の最多回答は「機能が魅力的な新しい製品が出てきたから」であった。これらチャネルでは新製品等の情報感度の高い消費者が多いことが伺えたとしている。
そして、購入する際に最も参考にした情報源を尋ねたところ、携帯電話専門店の購入者では「店員の勧め」との回答が最も多く30%に達したという。なお、家電量販店での購入者ではこの割合は12%にとどまった。これは、携帯電話専門店での購入者は、キャンペーンの実施に後押しをされ、店員のアドバイスを参考に購入に至るというプロセスが多いことが浮き彫りとなったとしている。
携帯電話専門店は全国に約1万店舗以上展開していることが強みであり、全国に行き渡る販売網が顧客に支持されている。また、携帯電話専門店の顧客層は幅広く、同チャネルにおけるタブレット端末の展開はユーザーのすそ野拡大という点において重要な役割を担っていると分析している。
これを裏付ける理由として、携帯電話専門店での購入者が購入場所を選択した45%が「自宅の近くだから」と回答したという。また、購入者属性をみると、「シニア層(50~64歳)」と「専業主婦」の割合が家電量販店やインターネット販売より高かったとしている。(編集担当:慶尾六郎)