ホンダの4~6月期、増収増益。北米の販売好調

2015年08月03日 07:53

 ホンダ<7267>が31日、2015年8月4~6月期の連結決算(国際会計基準)を発表した。それによれば、タカタ<7312>製エアバッグ搭載車のリコール(回収・無償修理)費用がかさみ、品質関連費用を含む販売・管理費が前年同期よりも476億円増えたものの、北アメリカの販売の好調さが全体をけん引して、売上高は前年同期比15.5%アップの3兆7047億円であり、最終利益は前年同期比19.6%アップの1860億円と増収増益をはたした。今回の決算は、計基準が米国会計基準から国際会計基準に切り替わってから初めての決算となる。

 ホンダが発表した決算内容によれば、営業利益は前年同期比16.4%アップの2392億円。スポーツ用多目的車(SUV)など利益幅の大きい車種の売上比率が高まったこと、またコスト削減効果が現れたことなどが影響した。地域別に見てみると、北アメリカや中国での販売が好調に推移した。しかし、国内販売が相変わらず低迷しており、今後、この国内での販売をいかに回復させるかが課題となる。

 グループ世界販売台数は前年同期比4.9%アップの114万7000台。北アメリカでスポーツ用多目的車「HR-V」や「CR-V」の販売が伸びた。北アメリカの販売台数は前年同期比10.7%アップの49万7000台であった。その一方で日本での販売台数は前年同期比27.2%ダウンの14万7000台であり、小型車の「フィット」や軽自動車の「N-WGN」、スポーツ用多目的車の「ヴェセル」などが減少した。この販売低迷の原因は14年4月に実施された消費税増税の影響によるもので、他の自動車メーカーもそうであるように、ホンダも今なおその影響による販売低迷から抜け出せずにいる。今後ホンダは、好調なミニバン「ステップワゴン」を中心に販売を強化していくとしている。

 タカタ製エアバッグ搭載車のリコール費用などの品心関連費用は、営業利益ベースで前年同期より約476億円増加した。ただし、対ドルで円安が進んだことも寄与して利益を押し上げた。(編集担当:滝川幸平)