3日の日経平均は3営業日ぶりの反落。NYダウは56ドル安で続落。NASDAQは4日ぶりに下落した。雇用コスト指数が+0.2%で市場予測の+0.6%を下回り1982年以来の最小値。それが利上げが遠のく要素とみられダウはいったん上昇したが、原油安によるエクソンモービルとシェブロンの決算の悪さに加え金利低下で金融大手も売られ、マイナスに沈んだ。それでもCME先物清算値は20600円。ハワイでのTPP交渉の大筋合意は今回も見送りになった。3日朝方の為替レートはドル円が124円近辺、ユーロ円が136円近辺で、ユーロが買われていた。
月末でもあった前週末は高値引けで終えた日経平均は45円安の20540円で始まる。TOPIXは0.16ポイントのプラスで始まるがすぐに前日終値を下回って小動き。日経平均は下げ幅を拡大するが、売りが一巡すればいったん20550円付近まで上昇。しかしその後は「3歩下がって1歩上がる」パターンで下落して20500円を割り込み、下げ幅は100円を超えて午前10時2分には20400円も割って20396円まで下落した。メガバンクや電機など決算が良かった銘柄もなぜか売られ、ドル円も124円を割って円高に振れた。TPPの合意見送りはマーケットにとって当てはずれだった模様。少し戻して20400円台前半で上海市場の開始を待つ。1日発表の7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.0で、6月実績、市場予測の50.2を下回ったが、それよりも7月31日の満月の夜の北京冬季五輪開催決定でどれだけ上昇するか注目された上海総合指数はマイナスで始まる。アルマトイは所詮「噛ませ犬」で出来レースという冷徹な見方なのか? それでも上海が下げ幅を圧縮すると日経平均も先物主導で連動し、11時台には下げ幅を圧縮して20500円に接近。前引けは99円安の20485円だった。
後場は下げ幅を圧縮して20500円台に乗せて再開するが、午後0時台は20500円を軸にその近辺で小幅な値動き。そんな状態が1時50分すぎまで続く。2時前から上向いて2時22分に20562円近まで上昇するものの、プラスにタッチできない。上海市場は下げ幅をひろげたり縮めたりでマイナス圏から脱することができず軟調。7月の軽自動車を含めた新車販売台数は前年同期比-7.6%で7ヵ月連続で減少した。日経平均は終盤も20550円近辺でくすぶるばかりで最後までプラスに浮上できず、37円安の20548円で3日ぶりに反落した。TOPIXはプラスで「NTねじれ現象」出現。JPX日経400もプラス。上海市場は結局、-1.11%で3営業日続落して7月8日以来の安値水準に落ち込み、五輪効果ゼロ。
日経平均終値は37.13円安の20548.11円、TOPIX終値は+0.08の1659.60で4営業日続伸。売買高は24億株、売買代金は2兆7809億円。値上がり銘柄数915は値下がり銘柄数861よりも優勢。15業種が上昇し、上位は医薬品、海運、ガラス・土石、小売、情報・通信、ゴム製品、その他製品など。18業種が下落し、下位は鉄鋼、石油・石炭、倉庫、鉱業、電気・ガス、不動産、保険などだった。
4日の日経平均は続落。週明け3日のNYダウは91ドル安で3営業日続落。3日にギリシャのアテネ株式市場が5週間ぶりに再開したが、神々の罰を受けるかのように16.2%の大幅安。ヨーロッパ主要市場はユーロ圏PMIの小幅上昇を受けフランクフルト、パリは上昇。NYダウは上海市場の下落、中国PMIの悪化に加え、ISM製造業景況感指数が0.8ポイント低下し市場予測を下回ったことで午前中、大幅下落で8月スタート。新車販売台数は年率換算+6%と良かったが個人消費支出は伸び鈍化。オバマ大統領が発表した2030年までに火力発電所が出すCO2を32%削減する新しい環境規制目標も原油先物安を招いたが、午後のダウは下げ幅を圧縮した。為替はドルが買われドル円は124円近辺、ユーロ円は135円台後半で、CME先物清算値は20500円だった。
合衆国自治領プエルトリコが事実上のデフォルト。災難は忘れた頃にやってくるがドルの為替レートは全く反応せず。日経平均は85円安の20462円で始まる。再び日足一目均衡表の「雲」の中。TOPIXもマイナスで開始するが1650台堅持。安値は午前9時2分の20448円で、9時台後半に下げ幅を急速に圧縮して雲を抜け、20500円を突破してプラスにもタッチし9時43分に20552円の高値をつける。しかしそこからマイナス圏にあっさり切り返し。上海市場は小幅プラスで始まり上げ幅を拡大する展開で、日経平均も下げ幅を縮めTOPIXともども10時台後半には時々プラスにタッチするが、上海が崩れるとあっけなく後退。20520円近辺の小幅安水準で推移し、前引けは21円安の20526円だった。TOPIXも小幅安。上海総合指数は前日終値付近まで安くなった。
後場はやや高く再開して直後に上昇するがプラスにはタッチできない。午後1時台半ばまでは20500円台を維持するが、支えきれずに20500円を割ってしまう。大引け後に4~6月期決算の大本命、トヨタ<7203>の決算発表を控えているせいか? 7日発表のJPX日経400新規採用銘柄有力候補として大幅高の東京電力<9501>に人気が集中したせいか? それとも日銀会合や雇用統計待ちか? 終盤になってようやく20500円台を回復するがマイナス圏からの脱出はかなわず27円安の20520円で続落した。TOPIXは大引けギリギリでプラスに滑り込んで続伸し、連日の「NTねじれ現象」。上海市場は結局+3.68%で4営業日ぶりに反発した。
新規IPOが1件。組込み系、業務系システムのソフトウェア開発、開発・保守、技術者派遣などを手がけるPCIHD<3918>が東証マザーズに新規上場。大引けまでに初値はつかず、公開価格2530円の2.3倍の5820円の買い気配で終了し翌日に持ち越した。ネット・IT系銘柄の新規IPOは天下無敵。