6日の日経平均は5営業日ぶりの大幅反落。前週末3日のアメリカ株式市場は独立記念日(4日)の振替休日で休場。ヨーロッパ市場は総じて軟調で、ギリシャの国民投票を目前に売買が手控えられた。その結果はIMFやEUなど債権団が求める財政緊縮策に対し「OXI(オヒ/ギリシャ語でNOという意味)」で、ユーロ離脱が現実味を帯びマーケットで有力だった楽観論が裏目に出た。6日朝方の為替レートはドル円は122円前半だったが、ユーロ円は134円台後半と急落した。
日経平均は25日移動平均を割り込んで339円安の20200円で始まる。TOPIXも1626で大幅安スタート。序盤は20250円を超えて午前9時25分に20310円まで上がる。6月12日の年初来高値から約3週間で約28%下落した上海総合指数は10時30分、中国の金融当局と証券業界が相次いで発表したテコ入れ策が功を奏しプラスで始まる。それを好感して日経平均も10時台に20300円台にもう一度タッチする場面があったが、11時台はジリジリ下げ前引けは324円安の20215円。
後場は20200円を割って再開し、日足一目均衡表の「雲」の中に落ちる。上海のプラスが続かずに一時マイナスになる局面があり「やはり病根は深いか」と思わせる。1時台には20100円も割り込み、先物主導で1時42分に20012円の安値をつけて2万円割れ目前。それでも6月29日と同様に大台割れは起こさなかった。5月の景気動向指数は一致指数が1.8ポイント低下し2ヵ月ぶりに悪化。中国に起因する「景気減速感」が示され内閣府は基調判断を9カ月ぶりに引き下げ、「足踏みを示している」に下方修正した。先行指数は0.2ポイント低下。終盤は「ギリシャのバルファキス財務大臣が辞意」というニュース速報を受けて20100円台を回復し、終値は427円安の20112円。TOPIXは1620台に戻して終えた。先物とともに東京市場の後場をかき乱した上海総合指数は結局プラスで終えていた。
日経平均終値は427.67円安の20112.12円、TOPIX終値は-31.73の1620.36。売買高は24億株、売買代金は2兆5314億円。値上がり銘柄数は118、値下がり銘柄数は1725。全33業種が下落し、下落率が小さいのは鉱業、空運、医薬品、水産・農林、電気・ガス、証券、精密機器など。下落率が大きいのは保険、その他金融、銀行、ガラス・土石、倉庫、その他製品、パルプ・紙などだった。
7日の日経平均は大幅反発で前日下落分のほぼ6割戻し。7日のユーロ圏首脳会議でギリシャは財政再建案を提示するが、ここまできたらもはや「時間泥棒」か? 週明けのNYダウはギリシャのバルファキス財務大臣の辞任、+0.3ポイントで60ヵ月連続50を超えたISM非製造業景況感指数を受けて一時プラスでも、中国市場への不安や大詰めのイラン核協議の結果を先取りした原油安などを受け一時3ケタ安。終値では戻して46ドル安で、ヨーロッパ各国市場ともども東京市場よりも下げ幅は小さくなった。ドル円は122円台半ば、ユーロ円は135円台半ばで、ユーロは前日から値を戻した。CME先物清算値は20275円だった。
日経平均は242円高の20354円で始まり、「雲」から上に離れる。TOPIXも大きくプラスに。自律反発で「鬼門」のSQ週の火曜日をしのぎ切れるか注目の序盤は堅調で、20300円台後半で徐々に高値を刻み、20400円台に乗せて午前9時34分に20420円まで上昇する。10時以降は20300円台後半に戻るが安定した動き。「川内原発燃料搬入」のニュースで電力セクターが全面高。問題の上海市場はマイナスで始まったが序盤は下落幅を圧縮し、香港ハンセン指数はプラス。小幅な値動きのまま前場を終了し、前引けは272円高の20384円だった。
上海は反転して下げ幅拡大で香港もマイナスに落ちるが、日経平均はほぼ前引け水準で再開。前場の続きで20300円台後半の小動きが延々続く。「SQ週の火曜日」だが仕掛け売りの気配はなく、後場も何度か20400円台にタッチ。午後2時31分に20428円の高値をつける。終盤は上値を抑えられて大引けは264円高の20376円で、終値での25日移動平均(20386円)超えはお預け。TOPIXは後場伸び悩んで始値より安く終えた。
新規IPOが1件。自社サイトで雑誌の定期購読斡旋サービスを提供する富士山マガジンサービス<3138>が東証マザーズに新規上場。公開価格2650円に対しこの日のうちに初値がつかず、2.3倍の6100円の買い気配で翌日に持ち越す人気ぶり。電子書籍が急成長しても紙の雑誌は不滅、か?
日経平均終値は264.47円高の20376.59円、TOPIX終値は+16.87の1637.23。売買高は22億株、売買代金は2兆3179億円。値上がり銘柄数は1487、値下がり銘柄数は314。29業種が上昇し、上位は電気・ガス、水産・農林、空運、医薬品、陸運、小売、パルプ・紙など。鉱業、ガラス・土石、証券、卸売の4業種が下落した。