市民権を得た感のある格安航空会社(LCC)。その効率的な運営方法や徹底したコストカットで実現される格安航空旅行は、いまや学生やバックパッカーなどのコストを安く抑えたいトラベラーの間で大人気となっている。一方で、生命が直接関与する分野であるだけに「格安」に不安を抱いている人もいるのも事実。実際には33%の人がLCCの利用経験があることが、リサーチバンクの調べで分かった。
20歳以上の1年に1回以上航空機を利用する人に、格安航空会社(LCC)を知っているか尋ねたところ、「どのようなものか知っている」と回答したのは、70%。男性は76%、女性は64%。約7割もの人がLCCの存在を認知している。
また格安航空会社(LCC)の利用の有無を尋ねたところ、33%が「利用したことがある」と回答。2014年調査と比較し、4ポイントの増加している。満足度を聞いたところ、54%が「非常に満足」「満足」と答えている。一方で、「どちらでもない」が37.3%、「不満」が8.2%、「非常に不満」が0.6%となった。
格安航空会社(LCC)の利用について尋ねたところ、最も多かったのが「国内線は利用したい(43.5%)」。ついで「利用したくない(29.7%)」「国内線・国際線どちらも利用したい(21.5%)」「国際線は利用したい(5.2%)」となった。利用したいと考えている人も、国際線よりは国内線を好んでいるようである。
今後、格安航空会社(LCC)を利用したくないと回答した人に、理由を尋ねたところ、「安全性に不安があるから」が54%で最も多い結果になった。2位は「機内で快適に過ごせないから(40%)」。3位は「遅延のリスクがあるから(37%)」。以下、「価格が安すぎて不安だから(26.2%)」「パイロットの技術に不安があるから(22.6%)」「預かり手荷物の扱いが不安だから(20.4%)」となった。
今回の調査では、LCCに満足している人がいる一方で、技術やサービス面の不安から嫌煙する人もいることがうかがえる結果となった。また、同じLCCであっても「国内線は利用したいが、国際線は利用したくない」人も多かった。調査では理由は明らかにされていないが、国際線よりも国内線の方が不安要素が薄れると考えている人もいるのかもしれない。いずれにしても選択肢が増えるのは喜ばしいことである。(編集担当:堺不二子)